相藤農園さんは、全国茶品評会や静岡県茶品評会などで、何度も農林(水産)大臣賞を受賞していることから、有名な生産家であると思われる。
お茶の袋やウェブサイトでは、これでもかというくらい受賞暦が強調されている。
こちらの「大はしり」は、5月初旬に摘んだもので、1500円+税/100g。
「大はしり」とあるが、更に早い時期の4月末から5月初旬に摘んだ「初摘み」2000円+税/100gがあるようだ。
果たして、本気でミル芽の香りが鼻から抜けてゆく上質なお茶で、静岡茶に非常に多い葉の肉厚さに起因する渋み・苦味があまり無い、稀有なお茶。
外観は細長く揉まれたものが多いものの、細かなものも混ざり、品評会向きの品番ではないかもしれないが、味は素晴らしいし、淹れやすい。
正統派の全国区のお茶という感じで、この内容で1500円/100gは安い。
旨みが多く芽の香りも爆発している。
それに圧倒され、火香も気にならない。
品評会に出品されたものでも、香気と滋味に関しては、このお茶に満たないものもごろごろあるだろう。
2014年10月16日木曜日
2014年8月2日土曜日
さっぱりして少し葉が肉厚に――新生わたらい茶「特上煎茶」(100g/1,080円)
「極上煎茶」(100g入/1,296円)が四月末に初摘みされたものなのに対して、今回の「特上煎茶」100g入/(1,080円)は八十八夜前後に摘まれたものだそうである。
「手摘み」(100g入/1,620円)と「極上煎茶」は思いのほか差異が少なかったが、「極上」と「特上」は普通にかなりの違いがあり、後者は、香り、旨みが減り、葉が生育して肉厚になった分か、苦味・渋みが増した。
旨みや香気が減った分さっぱりしていて、食事などにはむしろ合わせやすい。
有機栽培であることも合わせて、1,080円の価値は十分にあるように思う。
ただ、216円上乗せして極上煎茶になるならば、個人的にはそちらを選びたい。
とはいえ、茶葉を多めにして淹れると「極上煎茶」に近い雰囲気になるので、人によってはこちらの「特上煎茶」のほうが万能かもしれない。
蒸しはやはり普通蒸しと深蒸しの中間ぐらいという感。
茶柄は「極上」に比べてわずかに増えたようにも見えるが、外観に関する差異は他社の「1000円と1200円の違い」に比べたら、とても小さなものだ。
「手摘み」(100g入/1,620円)と「極上煎茶」は思いのほか差異が少なかったが、「極上」と「特上」は普通にかなりの違いがあり、後者は、香り、旨みが減り、葉が生育して肉厚になった分か、苦味・渋みが増した。
旨みや香気が減った分さっぱりしていて、食事などにはむしろ合わせやすい。
有機栽培であることも合わせて、1,080円の価値は十分にあるように思う。
ただ、216円上乗せして極上煎茶になるならば、個人的にはそちらを選びたい。
とはいえ、茶葉を多めにして淹れると「極上煎茶」に近い雰囲気になるので、人によってはこちらの「特上煎茶」のほうが万能かもしれない。
蒸しはやはり普通蒸しと深蒸しの中間ぐらいという感。
茶柄は「極上」に比べてわずかに増えたようにも見えるが、外観に関する差異は他社の「1000円と1200円の違い」に比べたら、とても小さなものだ。
2014年7月2日水曜日
暑い季節に「自家製ほうじ茶」
暑い夏の季節は、より多くの水分補給が必要になる。
もちろん緑茶でも良いのだが、カフェインが多くさすがにがぶがぶ飲みすぎると胃に負担がかかる。
そこで一般的には麦茶が飲まれることが多いと思うが、個人的に良いと思っているのが、自家製ほうじ茶(もどき?)である。
作り方はいたって簡単。
油気の無い鍋やフライパン、あるならば焙烙(ほうろく)で炒る(焙じる)だけである。
自分でやると利点はたくさんあって、
などが挙げられる。
カフェインが多くない(らしい)ので多量に飲みやすいほか、ついつい冷たいものを飲みがちな時期に温かいほうじ茶を飲むのは、臓器にも大変良いと思われる。
また、ほうじ茶はお湯を冷まさず熱湯で淹れることができるし、煎茶に比べて二淹目や三淹目も味の変化が少ないので、淹れるのも楽である。
欠点は、煎茶に比べると栄養素が減ってしまうらしいことである。
栄養の話だけではなく、やはり煎茶でしか得られない風味や楽しさがあるので、当然のように煎茶も飲んでいるのであるが――。
ちなみに「焙じる」というのは「火であぶってからからになるまで熱する意」らしいので、字義から考えると、からからになりきらない程度で止めている私のやっていることはむしろ「炒る」(火で熱して焦がす意)のほうが近いかもしれない。
だが、それを言った場合そもそも、世の「煎茶」が、「煎じる」(薬や茶などを煮つめて、成分、滋養などを取り出す)という字義と乖離してしまっているが「煎茶」として通っているという、大きすぎる事例があるし、作り方からいえば「自家製ほうじ茶」と表現するのが最も妥当であるように思う。
なお、緑茶と紅茶がそうであるように、香りの質が違うので、ほうじ茶も必ず急須を使い分けなければならない。
もちろん緑茶でも良いのだが、カフェインが多くさすがにがぶがぶ飲みすぎると胃に負担がかかる。
そこで一般的には麦茶が飲まれることが多いと思うが、個人的に良いと思っているのが、自家製ほうじ茶(もどき?)である。
作り方はいたって簡単。
油気の無い鍋やフライパン、あるならば焙烙(ほうろく)で炒る(焙じる)だけである。
自分でやると利点はたくさんあって、
- 焙じたてなのでおいしい。
- 好みの焙煎ができる。
個人的には茶色と緑が混ざったぐらいの、全体的にいえば黄色ぐらいの焙じ方が気に入っている。お店でよく見る茶色になりきったものに比べると保存が利かないので、お店では扱いにくいのだが、焙じてすぐに飲むからこそできる、自家製の特権である。 - 茶葉の有効活用になる。
頂き物や失敗した購入品などで、あまり好みに合わないお茶が残ってしまうことがあるが、ほうじ茶はそんなにデリケートなものではないので、ここぞとばかりそういうお茶を使うことができる。
などが挙げられる。
カフェインが多くない(らしい)ので多量に飲みやすいほか、ついつい冷たいものを飲みがちな時期に温かいほうじ茶を飲むのは、臓器にも大変良いと思われる。
また、ほうじ茶はお湯を冷まさず熱湯で淹れることができるし、煎茶に比べて二淹目や三淹目も味の変化が少ないので、淹れるのも楽である。
欠点は、煎茶に比べると栄養素が減ってしまうらしいことである。
栄養の話だけではなく、やはり煎茶でしか得られない風味や楽しさがあるので、当然のように煎茶も飲んでいるのであるが――。
ちなみに「焙じる」というのは「火であぶってからからになるまで熱する意」らしいので、字義から考えると、からからになりきらない程度で止めている私のやっていることはむしろ「炒る」(火で熱して焦がす意)のほうが近いかもしれない。
だが、それを言った場合そもそも、世の「煎茶」が、「煎じる」(薬や茶などを煮つめて、成分、滋養などを取り出す)という字義と乖離してしまっているが「煎茶」として通っているという、大きすぎる事例があるし、作り方からいえば「自家製ほうじ茶」と表現するのが最も妥当であるように思う。
なお、緑茶と紅茶がそうであるように、香りの質が違うので、ほうじ茶も必ず急須を使い分けなければならない。
2014年6月25日水曜日
浅田茶塢園 特選有機煎茶(100g 1300g)
宇治田原・湯屋谷郷は、蒸製煎茶の祖、永谷宗円生誕の地だそうだ。
http://www.slownet.ne.jp/sns/area/life/reading/interview/200908010942-9275541.html
後で知ったのだが、こちらのインタビューが興味深い。
いくつかピックアップすると、
・55歳で大手電機メーカーを早期退職されて農業へ転進されたそうだ。
・2000年当時、宇治田原には有機をやっている人が2人しかいなかったらしい。
・「茶塢」は中国の茶の本に見られる言葉で、山間で温度差が激しくて、霧が発生するような、良いお茶の採れる場所を「茶塢」と言うのだとか。
こういう方もいるのだなあと思うと興味深い。
特選有機煎茶(100g 1300g)は、普通蒸しとのことだが、中蒸しといえるぐらいで、細かく裁断された茶葉もなかなか多く、細長く揉まれた茶葉は少ない。
また、黒ずんだ高級部位から、茶色に酸化した部分まで、いろいろな茶葉が入っていて、少し荒茶っぽいところがあるが、茶柄ないし茎は除かれている。
特徴的なのは、滋賀県などにも見られた土っぽいというか葉っぱっぽいというか、そういう旨みの味が豊富で、しかも苦味もある程度ありながらも柔らかいというか上品に入っているところだと思う。
火香は強くないが、乾燥はそれなりにさせていると感じる。
パッケージングはシンプルで、空気抜きも無いし、脱酸素剤も入れていなかった。
空気抜きは茶の形状を損ねるという意見もあるし、脱酸素剤で味が変わるという人もいるそうなので、これはこれで一つの選択肢かと思う。
http://www.slownet.ne.jp/sns/area/life/reading/interview/200908010942-9275541.html
後で知ったのだが、こちらのインタビューが興味深い。
いくつかピックアップすると、
・55歳で大手電機メーカーを早期退職されて農業へ転進されたそうだ。
・2000年当時、宇治田原には有機をやっている人が2人しかいなかったらしい。
・「茶塢」は中国の茶の本に見られる言葉で、山間で温度差が激しくて、霧が発生するような、良いお茶の採れる場所を「茶塢」と言うのだとか。
こういう方もいるのだなあと思うと興味深い。
特選有機煎茶(100g 1300g)は、普通蒸しとのことだが、中蒸しといえるぐらいで、細かく裁断された茶葉もなかなか多く、細長く揉まれた茶葉は少ない。
また、黒ずんだ高級部位から、茶色に酸化した部分まで、いろいろな茶葉が入っていて、少し荒茶っぽいところがあるが、茶柄ないし茎は除かれている。
特徴的なのは、滋賀県などにも見られた土っぽいというか葉っぱっぽいというか、そういう旨みの味が豊富で、しかも苦味もある程度ありながらも柔らかいというか上品に入っているところだと思う。
火香は強くないが、乾燥はそれなりにさせていると感じる。
パッケージングはシンプルで、空気抜きも無いし、脱酸素剤も入れていなかった。
空気抜きは茶の形状を損ねるという意見もあるし、脱酸素剤で味が変わるという人もいるそうなので、これはこれで一つの選択肢かと思う。
2014年6月9日月曜日
優れた水分調整――「新生わたらい茶 極上煎茶」(有機栽培茶)100g 1296円
「株式会社 新生わたらい茶」さんのサイトを見ると、社長の言葉がTPPまで言及し、生産者さん10名以上が登場し、顔写真とコメント付きで紹介されている。
最近、日本のウェブショップでは、店員が登場し「顔の見える販売」風にするのが流行しているが、年輩の生産者が多いお茶業界ではまだ珍しい。
「生活クラブ」が出資して株式会社化した組織のようであるので、その方面からの知恵だろうか。
サイトに掲載されている「事業内容」を見ると「荒茶の仕上加工および仕上茶の販売」とあるので、無農薬茶に取り組む各生産家が連合して加工販売する、窓口のような機能が推定される。
三重県度会町というと、東京の有楽町店をはじめ青山の市場や三越などにも度々出店されている中森製茶さんが知られている(?)が、今回の「株式会社 新生わたらい茶」さんという有機栽培のグループもあり、意欲的な町であると想像する。
極上煎茶 (初摘み) 100g 1296円
「極上煎茶」には「初摘み」とシールが貼ってあった。
形状は中蒸しっぽく、細い茶葉と粉っぽく粉砕された茶葉が混ざったタイプで、1200円のものとしては、いくぶん、茎、茶柄が多いかもしれない。
ただ味は素晴らしく、瑞々しく、良い意味の水っぽさ、青っぽさがある。
「今年の新茶は茶葉の水分は少な目、全国的に少ないようです。その為少し蒸気量を増やして蒸し、粗揉工程では乾きすぎないように注意して揉んでいます。」とのこと。
火香とはまた違う部分で、水分をうまく調整しているのが興味深い。
ミル芽の「香り」のほうはあまりないが、「味」は素晴らしいと感じる。
思月園さんの「生仕上げ新茶」と共通する部分を感じる、好みの方向性だ。
いかにも高級な外観や派手な香気を持っているわけではないが、水分調節のセンスで、しっかり味をまとめた誠実なお茶だと思う。
これはまた購入させていただきたい。
保存状態も申し分無く、空気を抜くタイプのパッケージングであった。
サイトには載っていなかったが、税別1500円の「手摘み」もあり、「手摘み」のほうがやや茶柄が少なく、濃厚な黒っぽい葉の味が増えた感じはあるが、思った以上に「初摘み」との差異は少ない。
むしろ「極上煎茶(初摘み)」のほうが茎が多い分、まろやかになっており、バランスが良いぐらいで、飲んでいて飽きることが無い。
無農薬で美味しいお茶がこう続くと、「嬉しい驚き」を通り越して「嬉しい悩み」といえる。
最近、日本のウェブショップでは、店員が登場し「顔の見える販売」風にするのが流行しているが、年輩の生産者が多いお茶業界ではまだ珍しい。
「生活クラブ」が出資して株式会社化した組織のようであるので、その方面からの知恵だろうか。
サイトに掲載されている「事業内容」を見ると「荒茶の仕上加工および仕上茶の販売」とあるので、無農薬茶に取り組む各生産家が連合して加工販売する、窓口のような機能が推定される。
三重県度会町というと、東京の有楽町店をはじめ青山の市場や三越などにも度々出店されている中森製茶さんが知られている(?)が、今回の「株式会社 新生わたらい茶」さんという有機栽培のグループもあり、意欲的な町であると想像する。
極上煎茶 (初摘み) 100g 1296円
「極上煎茶」には「初摘み」とシールが貼ってあった。
形状は中蒸しっぽく、細い茶葉と粉っぽく粉砕された茶葉が混ざったタイプで、1200円のものとしては、いくぶん、茎、茶柄が多いかもしれない。
ただ味は素晴らしく、瑞々しく、良い意味の水っぽさ、青っぽさがある。
「今年の新茶は茶葉の水分は少な目、全国的に少ないようです。その為少し蒸気量を増やして蒸し、粗揉工程では乾きすぎないように注意して揉んでいます。」とのこと。
火香とはまた違う部分で、水分をうまく調整しているのが興味深い。
ミル芽の「香り」のほうはあまりないが、「味」は素晴らしいと感じる。
思月園さんの「生仕上げ新茶」と共通する部分を感じる、好みの方向性だ。
いかにも高級な外観や派手な香気を持っているわけではないが、水分調節のセンスで、しっかり味をまとめた誠実なお茶だと思う。
これはまた購入させていただきたい。
保存状態も申し分無く、空気を抜くタイプのパッケージングであった。
サイトには載っていなかったが、税別1500円の「手摘み」もあり、「手摘み」のほうがやや茶柄が少なく、濃厚な黒っぽい葉の味が増えた感じはあるが、思った以上に「初摘み」との差異は少ない。
むしろ「極上煎茶(初摘み)」のほうが茎が多い分、まろやかになっており、バランスが良いぐらいで、飲んでいて飽きることが無い。
無農薬で美味しいお茶がこう続くと、「嬉しい驚き」を通り越して「嬉しい悩み」といえる。
2014年5月30日金曜日
味を我慢せずにいただける無農薬茶――ごとう製茶「無農薬特上煎茶 かぶせ茶」100g入り1620円
平成26年産 無農薬特上煎茶 かぶせ茶 100g入り1620円
「ごとう製茶」さんは、愛知県豊橋市のお茶生産家さんである。
今年は無農薬・減農薬のものを積極的に飲んでゆこうと思い探してみたところこちらを知り、購入させていただいた。
数ある有機栽培農家からこちらを選んだ理由は、「旨みがきちんとありそうだったから」である。
経験上、オーガニック系のお茶というと、荒茶っぽいというか、あまり選別されていない、茎の味や大きい茶葉の味なども混ざったものが多く、葉もきちんと揉まれていないものが多い印象があった。
しかし私としては、別に、「有機栽培」と「そういう外観」がセットになっていてほしいわけではない。
むしろ品評会に出てくるようないわゆる「高級茶」、もしくは宇治茶の蓬莱堂茶舗さんのようなオーセンティックな作りのお茶、すなわち一芯二葉を中心とした若い部位が選別されて、きちんと揉まれたお茶が、無農薬でもあればと思っていた。
その点、こちらの「ごとう製茶」さんは、かぶせ茶をやっておられるし、品評会でも農林水産大臣賞を含む受賞暦が多いので、無農薬であっても高級茶的なお茶作りをされているように予想し、数ある有機栽培の茶業者さんの中からいの一番に購入させいていただいたのである。
まず到着して開封してすぐに大好きなミル芽の香りが溢れてきたことで、この時点でもう今回の買い物が成功だったことが分かる。
果たして、お湯で淹れてみても、ミル芽香と、アミノ酸的旨みが多い、高級茶の味わい。
火香も世間一般からしたら少なめの部類だろう。
ただ、もう少し水っぽい味がしても良かったか。
覆い香はそんなに目立っておらず、むしろミル芽と旨みのほうが印象に残るので、「かぶせ茶」というより「高級な煎茶(新茶)」という感。
葉が薄く柔らかいせいか、茶葉の量が少ないと二淹目の味は大きく変わってしまうが、一淹目の味が良い。
無農薬でもこういうお茶があるんだな、と感激した。
長いお付き合いをさせていただきたい。
有機栽培のお茶は探し始めなので、当面はいろいろと渉猟することになると思うが、こちらのお茶にはきっとまた戻ってくることになるだろう。
「ごとう製茶」さんは、愛知県豊橋市のお茶生産家さんである。
今年は無農薬・減農薬のものを積極的に飲んでゆこうと思い探してみたところこちらを知り、購入させていただいた。
数ある有機栽培農家からこちらを選んだ理由は、「旨みがきちんとありそうだったから」である。
経験上、オーガニック系のお茶というと、荒茶っぽいというか、あまり選別されていない、茎の味や大きい茶葉の味なども混ざったものが多く、葉もきちんと揉まれていないものが多い印象があった。
しかし私としては、別に、「有機栽培」と「そういう外観」がセットになっていてほしいわけではない。
むしろ品評会に出てくるようないわゆる「高級茶」、もしくは宇治茶の蓬莱堂茶舗さんのようなオーセンティックな作りのお茶、すなわち一芯二葉を中心とした若い部位が選別されて、きちんと揉まれたお茶が、無農薬でもあればと思っていた。
その点、こちらの「ごとう製茶」さんは、かぶせ茶をやっておられるし、品評会でも農林水産大臣賞を含む受賞暦が多いので、無農薬であっても高級茶的なお茶作りをされているように予想し、数ある有機栽培の茶業者さんの中からいの一番に購入させいていただいたのである。
まず到着して開封してすぐに大好きなミル芽の香りが溢れてきたことで、この時点でもう今回の買い物が成功だったことが分かる。
果たして、お湯で淹れてみても、ミル芽香と、アミノ酸的旨みが多い、高級茶の味わい。
火香も世間一般からしたら少なめの部類だろう。
ただ、もう少し水っぽい味がしても良かったか。
覆い香はそんなに目立っておらず、むしろミル芽と旨みのほうが印象に残るので、「かぶせ茶」というより「高級な煎茶(新茶)」という感。
葉が薄く柔らかいせいか、茶葉の量が少ないと二淹目の味は大きく変わってしまうが、一淹目の味が良い。
無農薬でもこういうお茶があるんだな、と感激した。
長いお付き合いをさせていただきたい。
有機栽培のお茶は探し始めなので、当面はいろいろと渉猟することになると思うが、こちらのお茶にはきっとまた戻ってくることになるだろう。
2014年5月2日金曜日
思月園 生仕上げ ゆたかみどり 100g入り 1300円
非常に楽しみにしているお茶である。
今年のものは、青々とした密度の濃い味は昨年以上だと思う。
二淹目も同じ傾向の味がきちんと残るところに感激する。思いのほかそういうお茶は少ない。
昨シーズンは例年以上にいわゆる高級なお茶をたくさん飲んだので、もしかしたら、よりいっそうこのお茶の特殊さ(良い意味で)を自分が感じているのかもしれない。
例年5月ぐらいまでの限定販売だが、与えられた期間、感謝して存分に味わいたい。
今年のものは、青々とした密度の濃い味は昨年以上だと思う。
二淹目も同じ傾向の味がきちんと残るところに感激する。思いのほかそういうお茶は少ない。
昨シーズンは例年以上にいわゆる高級なお茶をたくさん飲んだので、もしかしたら、よりいっそうこのお茶の特殊さ(良い意味で)を自分が感じているのかもしれない。
例年5月ぐらいまでの限定販売だが、与えられた期間、感謝して存分に味わいたい。
2014年4月19日土曜日
新茶の前に――アミノ酸添加と農薬
お茶屋さんのサイトをいろいろ見て回ったところ、気になるものを読んだ。
以下の漫画である。
「コープしが」さん作成のものだそうだが、生産者のサイトに掲載されていたので、内容についてはそれなりに信憑性があると思われる。
アミノ酸添加について
特に気になるのは(1)である。
たしかに、ときどき不自然な混ざり方で「旨み」を感じるお茶がある。
今までは、肥料をやり過ぎているのかと思っていたが、このような事例もあるとのことで、大変気になる。
天ぷらの種に味の素を入れて揚げると、プロでも分からない、というのを目にしたことがあるが、この(1)の例も、巧妙にやったら果たして見分けられるだろうか。
これは「工夫」の域を逸脱した行為だと思うので、規制すべきことのように思われる。
(2)については、明記しているだけ(1)よりは良心的であると言えるが、滋賀県茶業会議所のリンク(http://www.biwa.ne.jp/~shigacha/Templates/chatenpo1.html)にあるお茶業者さんのサイトを全部見てみたところ、たまに「アミノ酸添加」されたお茶が目に入ってきた。
そして「今の若い人の味覚にあった品です」などと書いてあったりする。
これを書いたのはもちろん「若者」ではなく「老人」なのだろうが、「ただの老人」ではなく、「若者に偏見を持った老人」もしくは「『若者』と一括りにして物事を考えてしまう老人」である。
お茶に携わる人間が文字通り「紛い物」を売っておいて、「今の若い人の味覚にあった・・・」というような、若者に対する偏見に満ちたことを書くのは、とどのつまり、若者のお茶離れに帰結するだけで、ほとんど誰のためにもならない。
むしろ紛い物の無い本物の味を若い世代にも伝える努力をしたほうが、明るい未来につながるはずである。
農薬について
もう一つはお茶の農薬の話である。
こちらに関しては比較的よく言われていることだと思う。
農業をやろうと土地を探した人が、お茶産地は避けた(農薬で汚染されているため)という話も聞いたことがある。
たしかにこの漫画にあるように、
というくだりは頷かされるものがある。
20回散布するのが慣行となっている地方なら、10回でも「特別栽培農産物」になる(http://www.jcpa.or.jp/user/others/qa11.html)。
言うまでも無く、これは特定の府県だけの問題ではなく、全国、全世界的な問題である。
あまり報道されないが、インドの紅茶が残留農薬の基準を超えたたために輸入禁止措置が取られることも起こっている。
また、インドのPM2.5は中国より深刻(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201401/2014010500079)という報道もある。
あまり神経質になると何もできなくなるのも事実ではあるが、毎年、末永くお茶を楽しむためにも、また、自分だけのためにではなく後世のためにも、2014年産以降は、アミノ酸添加および農薬のことももっと気にかけてゆこうと思う。
以下の漫画である。
「コープしが」さん作成のものだそうだが、生産者のサイトに掲載されていたので、内容についてはそれなりに信憑性があると思われる。
アミノ酸添加について
「アミノ酸」と表示されてなくても入っているものもあるんです
アミノ酸を添加する方法は
(1)
茶葉が生乾きの時にアミノ酸を混ぜてしみこませる。
これを別の茶葉に一~二割足して混ぜる
[添加物(アミノ酸)と表示する義務はない]
(2)
茶粉、青のり粉、多糖類、アミノ酸などをドロドロに溶かして、それを線香状にのばし、細くカット(茶の茎に見える)。
それを茶葉に一~二%混ぜ込む
[添加物(アミノ酸)と表示される]
特に気になるのは(1)である。
たしかに、ときどき不自然な混ざり方で「旨み」を感じるお茶がある。
今までは、肥料をやり過ぎているのかと思っていたが、このような事例もあるとのことで、大変気になる。
天ぷらの種に味の素を入れて揚げると、プロでも分からない、というのを目にしたことがあるが、この(1)の例も、巧妙にやったら果たして見分けられるだろうか。
これは「工夫」の域を逸脱した行為だと思うので、規制すべきことのように思われる。
(2)については、明記しているだけ(1)よりは良心的であると言えるが、滋賀県茶業会議所のリンク(http://www.biwa.ne.jp/~shigacha/Templates/chatenpo1.html)にあるお茶業者さんのサイトを全部見てみたところ、たまに「アミノ酸添加」されたお茶が目に入ってきた。
そして「今の若い人の味覚にあった品です」などと書いてあったりする。
これを書いたのはもちろん「若者」ではなく「老人」なのだろうが、「ただの老人」ではなく、「若者に偏見を持った老人」もしくは「『若者』と一括りにして物事を考えてしまう老人」である。
お茶に携わる人間が文字通り「紛い物」を売っておいて、「今の若い人の味覚にあった・・・」というような、若者に対する偏見に満ちたことを書くのは、とどのつまり、若者のお茶離れに帰結するだけで、ほとんど誰のためにもならない。
むしろ紛い物の無い本物の味を若い世代にも伝える努力をしたほうが、明るい未来につながるはずである。
農薬について
もう一つはお茶の農薬の話である。
こちらに関しては比較的よく言われていることだと思う。
農業をやろうと土地を探した人が、お茶産地は避けた(農薬で汚染されているため)という話も聞いたことがある。
たしかにこの漫画にあるように、
お茶だけは唯一洗わずに口に入れるもの
お湯をかければ農薬が溶けてそのまま身体に入るのでは?
たとえ法律の使用基準を守っていても
本当にいいのだろうか……
というくだりは頷かされるものがある。
法律で使用を認められている農薬を年間15回ほど(暖かい地方なら20回ほど)散布するのは、当たり前のことなんだ。
お茶には害虫がたくさんつくからね。
20回散布するのが慣行となっている地方なら、10回でも「特別栽培農産物」になる(http://www.jcpa.or.jp/user/others/qa11.html)。
言うまでも無く、これは特定の府県だけの問題ではなく、全国、全世界的な問題である。
あまり報道されないが、インドの紅茶が残留農薬の基準を超えたたために輸入禁止措置が取られることも起こっている。
また、インドのPM2.5は中国より深刻(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201401/2014010500079)という報道もある。
あまり神経質になると何もできなくなるのも事実ではあるが、毎年、末永くお茶を楽しむためにも、また、自分だけのためにではなく後世のためにも、2014年産以降は、アミノ酸添加および農薬のことももっと気にかけてゆこうと思う。
2014年4月13日日曜日
「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g) 蓬莱堂茶舗
以前に書いたように、年明けから新茶までの間は、少し「高くて良いお茶」を飲むようにしている。
この時期まで残っていてくれたお茶、そして、すばらしいものを作ってくださった生産者、鮮度を保ったまま販売して下さった売り手の皆さんに、敬意を禁じえない。
京都・蓬莱堂茶舗さんの「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g)は、他のお茶に慣れた後に同じやり方でこちらのお茶を淹れると薄さに驚くが、それはこちらで調整すれば良いだけのことであり、何ら問題は無い。
薄いといっても「勢龍」(1,600円)に比べると遥かに浸水が早く、旨みも出しやすい。
特徴的なこととしては、同じく2013年産の「出品茶 上」「勢龍」「都の緑」には見られなかった、木の実のような味がして面白かった。
「全国品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた 愛知県豊橋市 岡本広敏さん製造100g入り 1260円(思月園)」にも見られた味であるが、「常盤木」はそこまで木の実の感じが強くはなかった。
(ただ、農産物ゆえ同じ銘柄であっても年度によって違うので、これはあくまで2013年の話である。)
茶葉は2000円するだけあり細くやや黒ずんだ見事なもので、「都の緑」に散見されたような茎はもちろん見当たらない。
マルヨシ近江茶さんの手摘み茶よりも「外観」は上出来に見える。
アミノ酸的旨みはかなりあるが、ただ優等生的なだけではなく、奥ゆかしい淡さがあり木の実のような味がするところが楽しいお茶であると思う。
「マルヨシ近江茶 手摘み茶 1,575 円/100g」に比べると覆い香がずっと少なく、淡い。
ただし、火香はこの価格帯のお茶にしては有るほうだと思う。
蓬莱堂さんは空気を抜く包装はしないことをお選びになっている。
おそらく、外観の破損を避ける意図があると推測するが、この時期であっても老ねはまったく感じない。
2013年産で飲んだもののベストの一つであると言える。
この時期まで残っていてくれたお茶、そして、すばらしいものを作ってくださった生産者、鮮度を保ったまま販売して下さった売り手の皆さんに、敬意を禁じえない。
京都・蓬莱堂茶舗さんの「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g)は、他のお茶に慣れた後に同じやり方でこちらのお茶を淹れると薄さに驚くが、それはこちらで調整すれば良いだけのことであり、何ら問題は無い。
薄いといっても「勢龍」(1,600円)に比べると遥かに浸水が早く、旨みも出しやすい。
特徴的なこととしては、同じく2013年産の「出品茶 上」「勢龍」「都の緑」には見られなかった、木の実のような味がして面白かった。
「全国品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた 愛知県豊橋市 岡本広敏さん製造100g入り 1260円(思月園)」にも見られた味であるが、「常盤木」はそこまで木の実の感じが強くはなかった。
(ただ、農産物ゆえ同じ銘柄であっても年度によって違うので、これはあくまで2013年の話である。)
茶葉は2000円するだけあり細くやや黒ずんだ見事なもので、「都の緑」に散見されたような茎はもちろん見当たらない。
マルヨシ近江茶さんの手摘み茶よりも「外観」は上出来に見える。
アミノ酸的旨みはかなりあるが、ただ優等生的なだけではなく、奥ゆかしい淡さがあり木の実のような味がするところが楽しいお茶であると思う。
「マルヨシ近江茶 手摘み茶 1,575 円/100g」に比べると覆い香がずっと少なく、淡い。
ただし、火香はこの価格帯のお茶にしては有るほうだと思う。
蓬莱堂さんは空気を抜く包装はしないことをお選びになっている。
おそらく、外観の破損を避ける意図があると推測するが、この時期であっても老ねはまったく感じない。
2013年産で飲んだもののベストの一つであると言える。
2014年3月24日月曜日
マルヨシ近江茶 手摘み茶 1,575 円/100g
国産で1,500円で手摘みというのには驚かされた。
サイトによると、甲賀市土山町内には約50の製茶工場があるそうで、
「農家さんから新しく刈り取られた茶葉を、慎重に審査しながらマルヨシの売り場(小売りや卸売り)に合ったものを仕入れします。」
「各工場で2次加工したもの、煎茶仕上げにしたお茶(例えば、煎茶八十八夜)やブレンドしたお茶の仕上がり具合や、火入れ具合を審査して、マルヨシ独自の味と香りが出ているか、お客様に満足して飲んで頂けるものに出来上がっているかを審査します。」
などとあるので、農家というよりは、農家の作ったお茶を吟味して販売している会社のようである。
であるとしたら、自園でなくこの価格ということになる。
同社の2,000円の手摘み茶に比べると、細かい葉と長い葉、そして緑の葉と黒い葉が混ざっている。
また、明記していないものの、覆い香がかなりある。
2,000円のもののほうが外観の形状は明らかに整っているのだが、1,500円のもののほうが濃厚、覆い香が強く感じられ、個性を感じる。
葉の旨みはきちんとありつつ、覆い香も生きていて、カラッとしすぎず上品にまとまっている。
気になる保存の状態も、抜群ではないかもしれないが、大丈夫だった。
2013年産のお茶の中でも最も好きなものの一つ。
サイトによると、甲賀市土山町内には約50の製茶工場があるそうで、
「農家さんから新しく刈り取られた茶葉を、慎重に審査しながらマルヨシの売り場(小売りや卸売り)に合ったものを仕入れします。」
「各工場で2次加工したもの、煎茶仕上げにしたお茶(例えば、煎茶八十八夜)やブレンドしたお茶の仕上がり具合や、火入れ具合を審査して、マルヨシ独自の味と香りが出ているか、お客様に満足して飲んで頂けるものに出来上がっているかを審査します。」
などとあるので、農家というよりは、農家の作ったお茶を吟味して販売している会社のようである。
であるとしたら、自園でなくこの価格ということになる。
同社の2,000円の手摘み茶に比べると、細かい葉と長い葉、そして緑の葉と黒い葉が混ざっている。
また、明記していないものの、覆い香がかなりある。
2,000円のもののほうが外観の形状は明らかに整っているのだが、1,500円のもののほうが濃厚、覆い香が強く感じられ、個性を感じる。
葉の旨みはきちんとありつつ、覆い香も生きていて、カラッとしすぎず上品にまとまっている。
気になる保存の状態も、抜群ではないかもしれないが、大丈夫だった。
2013年産のお茶の中でも最も好きなものの一つ。
2014年3月20日木曜日
全国品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた
愛知県豊橋市 岡本広敏さん製造
100g入り 1260円(思月園)
旨味は多め、火香は控えめ。水色は黄色~黄緑。
気になるのは紅茶のような茶色の葉のかけらがちらほら混ざっている点で、この数年間に飲んだ100g1000円以上の緑茶としては一番多かった。
このお茶の木の実のような不思議な味は、ここらへんから来るのかもしれない。
保管状態は申し分無し。
茶葉の量をけちったり、湯がぬるすぎたり熱すぎたりすると、途端にバランスが悪くなり、上手に淹れるのがなかなか難しい、上級者向けのお茶と感じた。
100g入り 1260円(思月園)
旨味は多め、火香は控えめ。水色は黄色~黄緑。
気になるのは紅茶のような茶色の葉のかけらがちらほら混ざっている点で、この数年間に飲んだ100g1000円以上の緑茶としては一番多かった。
このお茶の木の実のような不思議な味は、ここらへんから来るのかもしれない。
保管状態は申し分無し。
茶葉の量をけちったり、湯がぬるすぎたり熱すぎたりすると、途端にバランスが悪くなり、上手に淹れるのがなかなか難しい、上級者向けのお茶と感じた。
2014年2月27日木曜日
マルヨシ近江茶 煎茶出品茶 1050円/100g
滋賀県荒茶品評会に出品された一品だそうである。
甘さと葉の味の混ざった濃厚さは、昨年のものと変わらない。
送料など各種手数料無く現地で購入できる人が羨ましい。
ただ保存状況は、わずかに酸化を感じた。
空気抜きの真空パックだが、パックに入れるまでの保存状況に問題があったのだろうか?
ほぼ同時期に飲んだ、ちょうどこのお茶よりも一年前のもののほうが状態が良かったというのは何故だろう?
その点を除けば、とてもお値打ちのお茶であると思う。
火香は強いというほどでははないが、ある程度カラっとさせているかもしれない。
甘さと葉の味の混ざった濃厚さは、昨年のものと変わらない。
送料など各種手数料無く現地で購入できる人が羨ましい。
ただ保存状況は、わずかに酸化を感じた。
空気抜きの真空パックだが、パックに入れるまでの保存状況に問題があったのだろうか?
ほぼ同時期に飲んだ、ちょうどこのお茶よりも一年前のもののほうが状態が良かったというのは何故だろう?
その点を除けば、とてもお値打ちのお茶であると思う。
火香は強いというほどでははないが、ある程度カラっとさせているかもしれない。
2014年2月26日水曜日
2012年産 東京都茶品評会出品 普通蒸煎茶 賀県甲賀市土山町 やぶきた
東京都茶品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた 滋賀県甲賀市土山町 マルヨシ製造 100g入り 1260円(思月園)
2012年製のお茶であるが、保管状況が良く、老ねた酸味は全く感じない。
お茶の保管方法としては、窒素充填、(空気を抜く)真空パック、脱酸化剤などあり、それぞれ長所短所があるようだが、(空気を抜く)真空パックは、保管という意味では最強なのだろうか。
香りはまろやかになっているが、老ねた酸味は全く感じない。
パックの仕方なのか、それ以外にポイントがあるのか分からないが、思月園さんで保管に疑問を感じるようなお茶に出会ったことはまだ一度も無い。
このお茶は「少し萎凋香がある」とのこと。
萎凋を用いた煎茶作りをする人も増えているらしく、煎茶の萎凋を大プッシュした飯田辰彦氏の著作が出たり、近年は盛り上がりを見せてはいるが、品評会に出てくるとは驚きである。
普通の煎茶部門だと減点の対象になるのかもしれないが、お茶としては面白い。
熱めのお湯で淹れると、このまま行くと「清茶」になりそうな、花に似た香りがある・・・ような。
お湯を入れる前の乾燥した茶葉の香りをかぐとたしかに醗酵した香りがするが、ぬるめのお湯だと、思ったよりも変わらないように感じた。
以前滋賀県のお茶を購入したときも土っぽい味がしてとても良かったが、今回も同じような感覚を得た。
2012年製のお茶であるが、保管状況が良く、老ねた酸味は全く感じない。
お茶の保管方法としては、窒素充填、(空気を抜く)真空パック、脱酸化剤などあり、それぞれ長所短所があるようだが、(空気を抜く)真空パックは、保管という意味では最強なのだろうか。
香りはまろやかになっているが、老ねた酸味は全く感じない。
パックの仕方なのか、それ以外にポイントがあるのか分からないが、思月園さんで保管に疑問を感じるようなお茶に出会ったことはまだ一度も無い。
このお茶は「少し萎凋香がある」とのこと。
萎凋を用いた煎茶作りをする人も増えているらしく、煎茶の萎凋を大プッシュした飯田辰彦氏の著作が出たり、近年は盛り上がりを見せてはいるが、品評会に出てくるとは驚きである。
普通の煎茶部門だと減点の対象になるのかもしれないが、お茶としては面白い。
熱めのお湯で淹れると、このまま行くと「清茶」になりそうな、花に似た香りがある・・・ような。
お湯を入れる前の乾燥した茶葉の香りをかぐとたしかに醗酵した香りがするが、ぬるめのお湯だと、思ったよりも変わらないように感じた。
以前滋賀県のお茶を購入したときも土っぽい味がしてとても良かったが、今回も同じような感覚を得た。
2014年1月14日火曜日
東陽園 第六十六回関西茶品評会出品かぶせ茶 70g 1260円
東陽園さんは、名古屋を中心に愛知に5店舗構えるお茶屋さんで、色々な品種やかぶせ荒茶なども扱い、品目によっては量り売りにも対応する。
今回購入したのは関西茶品評会出品かぶせ茶である。
70g 1260円は100gに換算すると1800円になる。
品評会出品のかぶせ茶としては高くはないと思う。
三重県産であったと思う。
以前購入させていただいた量り売りのお茶や荒茶は保存形態の理由で酸化しているものがあったが、こちらはきちんと密閉されており、老ねは感じられない。
かぶせ香が青海苔のような少し不思議な香りで面白く、臭みのようなものは全く無い。
渋みが少ないので、意外に熱めのお湯や長時間抽出に向く。
もう少し渋みや葉の複雑な味がしても良かったか。
上品で渋みが少ないため、どんどん飲めてしまう。
今回購入したのは関西茶品評会出品かぶせ茶である。
70g 1260円は100gに換算すると1800円になる。
品評会出品のかぶせ茶としては高くはないと思う。
三重県産であったと思う。
以前購入させていただいた量り売りのお茶や荒茶は保存形態の理由で酸化しているものがあったが、こちらはきちんと密閉されており、老ねは感じられない。
かぶせ香が青海苔のような少し不思議な香りで面白く、臭みのようなものは全く無い。
渋みが少ないので、意外に熱めのお湯や長時間抽出に向く。
もう少し渋みや葉の複雑な味がしても良かったか。
上品で渋みが少ないため、どんどん飲めてしまう。
2014年1月12日日曜日
しもきた茶苑大山 「宇治茶」100g 1260円
しもきた茶苑大山さんは「茶師十段」の技を活かし、複数産地をブレンドしているものが多い。
今回購入させていただいた「宇治茶」100g 1260円は、宇治の産地だけのはずであるが、品種についてはやぶきた以外もブレンドしているとのことで興味深い。
普通蒸しで、やや太めに揉まれた茶葉が多い感じ。
同店では宇治はあまり出ないのか分からないが、茶葉に艶が少なく、酸味が出るかぎりぎりの味となっており、夏以前にこのお茶を飲んだら良いバランスだったのではないかと想像する。
火香はそこそこ、値段の割りに高級部位ばかりではなく親しみやすい宇治と言える。
今回購入させていただいた「宇治茶」100g 1260円は、宇治の産地だけのはずであるが、品種についてはやぶきた以外もブレンドしているとのことで興味深い。
普通蒸しで、やや太めに揉まれた茶葉が多い感じ。
同店では宇治はあまり出ないのか分からないが、茶葉に艶が少なく、酸味が出るかぎりぎりの味となっており、夏以前にこのお茶を飲んだら良いバランスだったのではないかと想像する。
火香はそこそこ、値段の割りに高級部位ばかりではなく親しみやすい宇治と言える。
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