2014年4月13日日曜日

「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g) 蓬莱堂茶舗

以前に書いたように、年明けから新茶までの間は、少し「高くて良いお茶」を飲むようにしている。
この時期まで残っていてくれたお茶、そして、すばらしいものを作ってくださった生産者、鮮度を保ったまま販売して下さった売り手の皆さんに、敬意を禁じえない。

京都・蓬莱堂茶舗さんの「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g)は、他のお茶に慣れた後に同じやり方でこちらのお茶を淹れると薄さに驚くが、それはこちらで調整すれば良いだけのことであり、何ら問題は無い。
薄いといっても「勢龍」(1,600円)に比べると遥かに浸水が早く、旨みも出しやすい。

特徴的なこととしては、同じく2013年産の「出品茶 上」「勢龍」「都の緑」には見られなかった、木の実のような味がして面白かった。
「全国品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた 愛知県豊橋市 岡本広敏さん製造100g入り  1260円(思月園)」にも見られた味であるが、「常盤木」はそこまで木の実の感じが強くはなかった。
(ただ、農産物ゆえ同じ銘柄であっても年度によって違うので、これはあくまで2013年の話である。)

茶葉は2000円するだけあり細くやや黒ずんだ見事なもので、「都の緑」に散見されたような茎はもちろん見当たらない。
マルヨシ近江茶さんの手摘み茶よりも「外観」は上出来に見える。

アミノ酸的旨みはかなりあるが、ただ優等生的なだけではなく、奥ゆかしい淡さがあり木の実のような味がするところが楽しいお茶であると思う。
「マルヨシ近江茶 手摘み茶 1,575 円/100g」に比べると覆い香がずっと少なく、淡い。
ただし、火香はこの価格帯のお茶にしては有るほうだと思う。


蓬莱堂さんは空気を抜く包装はしないことをお選びになっている。
おそらく、外観の破損を避ける意図があると推測するが、この時期であっても老ねはまったく感じない。

2013年産で飲んだもののベストの一つであると言える。

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