以下の漫画である。
「コープしが」さん作成のものだそうだが、生産者のサイトに掲載されていたので、内容についてはそれなりに信憑性があると思われる。
アミノ酸添加について
「アミノ酸」と表示されてなくても入っているものもあるんです
アミノ酸を添加する方法は
(1)
茶葉が生乾きの時にアミノ酸を混ぜてしみこませる。
これを別の茶葉に一~二割足して混ぜる
[添加物(アミノ酸)と表示する義務はない]
(2)
茶粉、青のり粉、多糖類、アミノ酸などをドロドロに溶かして、それを線香状にのばし、細くカット(茶の茎に見える)。
それを茶葉に一~二%混ぜ込む
[添加物(アミノ酸)と表示される]
特に気になるのは(1)である。
たしかに、ときどき不自然な混ざり方で「旨み」を感じるお茶がある。
今までは、肥料をやり過ぎているのかと思っていたが、このような事例もあるとのことで、大変気になる。
天ぷらの種に味の素を入れて揚げると、プロでも分からない、というのを目にしたことがあるが、この(1)の例も、巧妙にやったら果たして見分けられるだろうか。
これは「工夫」の域を逸脱した行為だと思うので、規制すべきことのように思われる。
(2)については、明記しているだけ(1)よりは良心的であると言えるが、滋賀県茶業会議所のリンク(http://www.biwa.ne.jp/~shigacha/Templates/chatenpo1.html)にあるお茶業者さんのサイトを全部見てみたところ、たまに「アミノ酸添加」されたお茶が目に入ってきた。
そして「今の若い人の味覚にあった品です」などと書いてあったりする。
これを書いたのはもちろん「若者」ではなく「老人」なのだろうが、「ただの老人」ではなく、「若者に偏見を持った老人」もしくは「『若者』と一括りにして物事を考えてしまう老人」である。
お茶に携わる人間が文字通り「紛い物」を売っておいて、「今の若い人の味覚にあった・・・」というような、若者に対する偏見に満ちたことを書くのは、とどのつまり、若者のお茶離れに帰結するだけで、ほとんど誰のためにもならない。
むしろ紛い物の無い本物の味を若い世代にも伝える努力をしたほうが、明るい未来につながるはずである。
農薬について
もう一つはお茶の農薬の話である。
こちらに関しては比較的よく言われていることだと思う。
農業をやろうと土地を探した人が、お茶産地は避けた(農薬で汚染されているため)という話も聞いたことがある。
たしかにこの漫画にあるように、
お茶だけは唯一洗わずに口に入れるもの
お湯をかければ農薬が溶けてそのまま身体に入るのでは?
たとえ法律の使用基準を守っていても
本当にいいのだろうか……
というくだりは頷かされるものがある。
法律で使用を認められている農薬を年間15回ほど(暖かい地方なら20回ほど)散布するのは、当たり前のことなんだ。
お茶には害虫がたくさんつくからね。
20回散布するのが慣行となっている地方なら、10回でも「特別栽培農産物」になる(http://www.jcpa.or.jp/user/others/qa11.html)。
言うまでも無く、これは特定の府県だけの問題ではなく、全国、全世界的な問題である。
あまり報道されないが、インドの紅茶が残留農薬の基準を超えたたために輸入禁止措置が取られることも起こっている。
また、インドのPM2.5は中国より深刻(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201401/2014010500079)という報道もある。
あまり神経質になると何もできなくなるのも事実ではあるが、毎年、末永くお茶を楽しむためにも、また、自分だけのためにではなく後世のためにも、2014年産以降は、アミノ酸添加および農薬のことももっと気にかけてゆこうと思う。
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