3~4月の日本茶は新茶を待つ時期で、例年は日本茶への感謝を込めて昨年産の高級茶を購入して飲むことが多かったが、今年は疫病の流行でお店に行くのもままならない・・・どころか、配送者さんとの接触や彼らの負担を減らすことすら必要になっている。
そこで、今年は今まで飲まずにいたお茶を自分でブレンド(合組)して飲んでみることにした。
残っているものには明快に理由があって、火香の強すぎるもの、ぱさぱさしたもの、肥料的旨味の多すぎるもの、といったものばかり。
購入して失敗したものや、いただいたけれど美味しくなくて飲み進まなかったもの。
面白いのは火香の強すぎるものは熟すとその熟れた匂いが火香に勝りあまり気にならなくなること。
これとぱさぱさしたもの、酢味を感じるようなものを混ぜると、なかなか良い具合だった。
「熟成」というと聞こえが良いが、同じような味になってしまうのもまた現実ではある。
出てきた情報によると、集団感染を避けるために今年の新茶は手摘みを取り止めたところもあるとのこと。
秋の品評会などは厳しいものになるのかもしれないが、新茶が出たら購入して少しでもお茶の世界に貢献したいと思う。
2020年4月25日土曜日
2020年3月19日木曜日
酸味かつ普通――生活クラブ路面店「新生わたらい茶 有機一番茶上煎茶」
前出の生活クラブ路面店「特選上煎茶」の1クラス下のもので、80g700円くらい。
新生わたらい茶さんのお茶は、1クラス違っても味はかなり似ていることがあるが、これは「特選――」に比べると100円程度の差であるが味は大きく違う。
香気の部分が大きく後退し、摘採時期が遅くなったような味。
保管はどちらも悪いが、香気が少ない分なのかこちらのほうがより良さが分かりにくいお茶になっていた。
酸が立ってしまっていなければ、100g900円ぐらいのお茶として安全で良いお茶だったはずなのが残念。
せっかく有機で手をかけて作ったのだから、空気を抜くかたちでの保管をぜひお願いしたい。
2020年3月1日日曜日
保管に難ありだがお茶は良し――生活クラブ路面店の「新生わたらい茶 有機 特選上煎茶」
「生活クラブ」の日本茶の茶葉は基本的に「新生わたらい茶」さんが担っており、直営路面店「デポー」に幾つかの種類があったので一番高級な「有機 特選上煎茶」(80g 約800円)を購入してみた。
久々にこの味!やはり美味しい。その上安全。
しかし、保存は悪く少し酸味が出かかっていた。
八十八夜より前に収穫された「一番茶」を、空気を抜かず、酸化防止剤も入れず、常温で置き続けていることに起因するものではないかと思われる。
趣味の人が大勢買いに来るような回転の良い専門店ならまだしも、生活クラブの路面店でこのお茶をわざわざ選ぶ人はそんなに多くないのだろう。
であれば、もっと長い期間の保管に耐えるような包装をしないと茶葉がかわいそうだ。
このような置き方をする場合は袋の空気を抜く方式が一番良いと思う。
生活クラブ側の問題のような気もするから、空気を抜く機械代を出資してあげてほしいと思う。
そこは気になったが、お茶のポテンシャルは素晴らしいし火香も控え目で、良かった。
変わらず木の実のような不思議な味がするのも楽しい。
外観は普通蒸しと深蒸しの中間位で、淹れてみると芽の部位が多い。
新生わたらい茶さんのお茶はとにかく製茶技術が一定せずギャンブルの感があるが、これは保管状態を除けば素晴らしいお茶で、また購入したいと思う。
久々にこの味!やはり美味しい。その上安全。
しかし、保存は悪く少し酸味が出かかっていた。
八十八夜より前に収穫された「一番茶」を、空気を抜かず、酸化防止剤も入れず、常温で置き続けていることに起因するものではないかと思われる。
趣味の人が大勢買いに来るような回転の良い専門店ならまだしも、生活クラブの路面店でこのお茶をわざわざ選ぶ人はそんなに多くないのだろう。
であれば、もっと長い期間の保管に耐えるような包装をしないと茶葉がかわいそうだ。
このような置き方をする場合は袋の空気を抜く方式が一番良いと思う。
生活クラブ側の問題のような気もするから、空気を抜く機械代を出資してあげてほしいと思う。
そこは気になったが、お茶のポテンシャルは素晴らしいし火香も控え目で、良かった。
変わらず木の実のような不思議な味がするのも楽しい。
外観は普通蒸しと深蒸しの中間位で、淹れてみると芽の部位が多い。
新生わたらい茶さんのお茶はとにかく製茶技術が一定せずギャンブルの感があるが、これは保管状態を除けば素晴らしいお茶で、また購入したいと思う。
2020年2月29日土曜日
円やかで飲みやすい――清風園「和敬」
100g1500円+税でこちらのお店の通常ラインナップでは最高級品。
本山と森町あたりの茶葉を合組しているとのこと。
普通蒸しと深蒸しの間くらい。
嫌な渋みや酸味は一切なく、円やかな味。
以前のものに比べると、香気がおとなしいのか、少し水っぽいような感じがする。
茶葉もそこそこ細かいせいか、多めの湯量でラフに飲んで美味しいお茶と感じた。
好みとしてはもう少し深蒸しの茶葉比率が少ないほうが嬉しい。
また、少し肥料由来の旨味を感じてしまうこともあったが、そこまで嫌なほどではない。
飲みやすい良いお茶であると感じた。
本山と森町あたりの茶葉を合組しているとのこと。
普通蒸しと深蒸しの間くらい。
嫌な渋みや酸味は一切なく、円やかな味。
以前のものに比べると、香気がおとなしいのか、少し水っぽいような感じがする。
茶葉もそこそこ細かいせいか、多めの湯量でラフに飲んで美味しいお茶と感じた。
好みとしてはもう少し深蒸しの茶葉比率が少ないほうが嬉しい。
また、少し肥料由来の旨味を感じてしまうこともあったが、そこまで嫌なほどではない。
飲みやすい良いお茶であると感じた。
2020年2月28日金曜日
お茶は良いのに袋の煙草臭で台無し――墨田区某店
墨田区錦糸町駅から歩いた某茶店。
卸が主業務ということで、小売は今時珍しく100g1000円+税のものが煎茶の最高級品という。
産地は掛川で、普通蒸しと深蒸しを混ぜているとのこと。
飲んでみると非常にバランスが良い。
不自然な旨味は少しあるが極端ではない。
山のお茶のようなつんとした香気ではないが、鮮度と香りがあり、高地でないお茶としてできることをきちんと押さえた達意のお茶。
火入れは、強いと感じないレベルで収まっている。
今回は大きな袋から封切りだったというのもあるかもしれないが、一保堂のようなぱさぱさした乾燥のさせ方とは真逆でしっとりしていて保存が良い。
100g1000円で気張らずに飲むお茶としてはパーフェクトに近い出来ではと思った。
ただし!
袋からぷんぷんタバコの臭いを感じた。
昭和の昔ならいざ知らず、令和の時代に日本茶の小売店で、お茶を入れる袋(お茶に直で触れる袋)にタバコの臭いが染みついているというのは、いただけない。
全ての良い評価を台無しにするほど残念なことだと思う。
卸が主業務ということで、小売は今時珍しく100g1000円+税のものが煎茶の最高級品という。
産地は掛川で、普通蒸しと深蒸しを混ぜているとのこと。
飲んでみると非常にバランスが良い。
不自然な旨味は少しあるが極端ではない。
山のお茶のようなつんとした香気ではないが、鮮度と香りがあり、高地でないお茶としてできることをきちんと押さえた達意のお茶。
火入れは、強いと感じないレベルで収まっている。
今回は大きな袋から封切りだったというのもあるかもしれないが、一保堂のようなぱさぱさした乾燥のさせ方とは真逆でしっとりしていて保存が良い。
100g1000円で気張らずに飲むお茶としてはパーフェクトに近い出来ではと思った。
ただし!
袋からぷんぷんタバコの臭いを感じた。
昭和の昔ならいざ知らず、令和の時代に日本茶の小売店で、お茶を入れる袋(お茶に直で触れる袋)にタバコの臭いが染みついているというのは、いただけない。
全ての良い評価を台無しにするほど残念なことだと思う。
2020年2月27日木曜日
幅広い――「茶の池田や」
新宿駅地下に構える「茶の池田や」さんは、日本茶、茶器、珈琲、海苔、中国茶、紅茶、昆布茶等が所狭しと並ぶ楽しい店だ。
日本の煎茶では、蒸しについて「特蒸し」「上蒸し」など意味不明・頓珍漢な表記が気になる。
「普通蒸し」と「若蒸し」とを区別して使っているのも、全国標準の用法とかけ離れていて、消費者を混乱させるだけだ。
お茶の品揃えは品種、産地、価格、仕上げどれを取っても幅広い。
買い方として偏ってしまうが、品評会出品茶ばかり二点ほど購入させていただいた。
岐阜県・白川産(2018年関西茶品評会入賞煎茶、100g2000円)は、被覆が無いお茶だそうで、外観はすごく高級な形状でありながら色は濃過ぎず、鄙びたお茶の味がして、面白いと感じた。
ただ、二淹目は酸味苦味が出やすく難しい。
もしかしたら2018年製というのも影響しているのかもしれない。
宮崎県産(2019年全国茶品評会入賞煎茶、80g2000円)のほうは、外観は良いがとにかく肥料的・不自然な旨味で、被覆し過ぎ、火入れもそこそこあり、高価ではあるがちゃらちゃらしたお茶だった。
「品評会入賞茶」だけでもこのように全く傾向が違う。
良くも悪くもお店としてこういう味というものが無いので、この振り幅の中で好みの味に出会うのはなかなか難しいかもしれない。
日本の煎茶では、蒸しについて「特蒸し」「上蒸し」など意味不明・頓珍漢な表記が気になる。
「普通蒸し」と「若蒸し」とを区別して使っているのも、全国標準の用法とかけ離れていて、消費者を混乱させるだけだ。
お茶の品揃えは品種、産地、価格、仕上げどれを取っても幅広い。
買い方として偏ってしまうが、品評会出品茶ばかり二点ほど購入させていただいた。
岐阜県・白川産(2018年関西茶品評会入賞煎茶、100g2000円)は、被覆が無いお茶だそうで、外観はすごく高級な形状でありながら色は濃過ぎず、鄙びたお茶の味がして、面白いと感じた。
ただ、二淹目は酸味苦味が出やすく難しい。
もしかしたら2018年製というのも影響しているのかもしれない。
宮崎県産(2019年全国茶品評会入賞煎茶、80g2000円)のほうは、外観は良いがとにかく肥料的・不自然な旨味で、被覆し過ぎ、火入れもそこそこあり、高価ではあるがちゃらちゃらしたお茶だった。
「品評会入賞茶」だけでもこのように全く傾向が違う。
良くも悪くもお店としてこういう味というものが無いので、この振り幅の中で好みの味に出会うのはなかなか難しいかもしれない。
2019年12月3日火曜日
品評会で圧勝する「カネタ太田園」の通常価格帯のお茶
久々に全国茶品評会の成績を見てみたら、普通煎茶4kgの部で、
一等一席(農林水産大臣賞)天竜茶研究会 太田昌孝
一等二席(農林水産省生産局長賞)天竜茶研究会 太田勝則
一等三席(日本茶業中央会会長賞)天竜茶研究会 太田美咲
とあった。
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/306644.pdf
何と、太田昌孝さん(79)、娘婿の太田勝則さん(56)、孫の太田美咲さん(31)の一家で上位独占である。
ちなみに昨年も太田昌孝さんが一等一席、一昨年は太田勝則さんが一等一席であったようで、スーパー家族である。
参照
https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/675650.html
こちらは浜松市天竜区の「カネタ太田園」さんのご家族のようで、問い合わせてみると何とも謙虚なご一家であった。
「品評会入賞茶」は80gで5,000円~30,000円とのこと。
ワインを飲んだら少し良いものでも年の浅いものでも一本10,000円ぐらいするし、数十万円するものもある。しかもすぐに飲み終わってしまう。
世界一の蒸製緑茶が80gもあったら、たとえ30,000円でも全く高価ではないし、金儲けに走らない日本人らしい、何とも控えめで素晴らしい相場感である。
一先ずその優勝茶ではなく、通常ラインの1,000円、1,500円、2,000円/100gのものを飲ませていただいた。
茶葉は1,500円(+税)以上のものは手摘みのようだ
2,000円の物(「天下一」)は香りが多いが、かなり似ているので1,000円の物はお買い得である。
いずれも肥料的な旨みは少なく、自然な旨みなのが凡百のお茶との相違。
ただとにかく火入れが弱いため、2杯目からは特に苦みえぐみが出やすい。軟陶の器で甘味を出しながら飲むとバランスが取れた(軟陶の器は渋味が減り相対的に甘味が立つというのは実験で明らかになっている)。
こちら「カネタ太田園」さんや「高畑園」さんもそうだと感じたが、力の入った生産家さんのお茶で極端に火香を嫌ったような製茶がしばしば見受けられるが、やり過ぎると湯温の影響が大きく、すぐにえぐみが出てしまい、安定して淹れるのが非常に難しい。
特に旨み成分のあまり多くない100g1000円程度のお茶はえぐみが目立つ傾向にある。
5000円の茶葉を一回だけ淹れるのなら美味しいのかもしれないが、茶葉が違う。
1000円の茶葉を5000円の茶葉と同じように製茶するべきではないし、「火入れを弱くすることが茶通」という俗な通念に捉われない製茶をお願いしたい。
一等一席(農林水産大臣賞)天竜茶研究会 太田昌孝
一等二席(農林水産省生産局長賞)天竜茶研究会 太田勝則
一等三席(日本茶業中央会会長賞)天竜茶研究会 太田美咲
とあった。
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/306644.pdf
何と、太田昌孝さん(79)、娘婿の太田勝則さん(56)、孫の太田美咲さん(31)の一家で上位独占である。
ちなみに昨年も太田昌孝さんが一等一席、一昨年は太田勝則さんが一等一席であったようで、スーパー家族である。
参照
https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/675650.html
こちらは浜松市天竜区の「カネタ太田園」さんのご家族のようで、問い合わせてみると何とも謙虚なご一家であった。
「品評会入賞茶」は80gで5,000円~30,000円とのこと。
ワインを飲んだら少し良いものでも年の浅いものでも一本10,000円ぐらいするし、数十万円するものもある。しかもすぐに飲み終わってしまう。
世界一の蒸製緑茶が80gもあったら、たとえ30,000円でも全く高価ではないし、金儲けに走らない日本人らしい、何とも控えめで素晴らしい相場感である。
一先ずその優勝茶ではなく、通常ラインの1,000円、1,500円、2,000円/100gのものを飲ませていただいた。
茶葉は1,500円(+税)以上のものは手摘みのようだ
2,000円の物(「天下一」)は香りが多いが、かなり似ているので1,000円の物はお買い得である。
いずれも肥料的な旨みは少なく、自然な旨みなのが凡百のお茶との相違。
ただとにかく火入れが弱いため、2杯目からは特に苦みえぐみが出やすい。軟陶の器で甘味を出しながら飲むとバランスが取れた(軟陶の器は渋味が減り相対的に甘味が立つというのは実験で明らかになっている)。
こちら「カネタ太田園」さんや「高畑園」さんもそうだと感じたが、力の入った生産家さんのお茶で極端に火香を嫌ったような製茶がしばしば見受けられるが、やり過ぎると湯温の影響が大きく、すぐにえぐみが出てしまい、安定して淹れるのが非常に難しい。
特に旨み成分のあまり多くない100g1000円程度のお茶はえぐみが目立つ傾向にある。
5000円の茶葉を一回だけ淹れるのなら美味しいのかもしれないが、茶葉が違う。
1000円の茶葉を5000円の茶葉と同じように製茶するべきではないし、「火入れを弱くすることが茶通」という俗な通念に捉われない製茶をお願いしたい。
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