2014年5月2日金曜日

思月園 生仕上げ ゆたかみどり 100g入り 1300円

非常に楽しみにしているお茶である。

今年のものは、青々とした密度の濃い味は昨年以上だと思う。
二淹目も同じ傾向の味がきちんと残るところに感激する。思いのほかそういうお茶は少ない。

昨シーズンは例年以上にいわゆる高級なお茶をたくさん飲んだので、もしかしたら、よりいっそうこのお茶の特殊さ(良い意味で)を自分が感じているのかもしれない。

例年5月ぐらいまでの限定販売だが、与えられた期間、感謝して存分に味わいたい。

2014年4月19日土曜日

新茶の前に――アミノ酸添加と農薬

お茶屋さんのサイトをいろいろ見て回ったところ、気になるものを読んだ。

以下の漫画である。






「コープしが」さん作成のものだそうだが、生産者のサイトに掲載されていたので、内容についてはそれなりに信憑性があると思われる。


アミノ酸添加について
「アミノ酸」と表示されてなくても入っているものもあるんです
アミノ酸を添加する方法は 
(1)
茶葉が生乾きの時にアミノ酸を混ぜてしみこませる。
これを別の茶葉に一~二割足して混ぜる
[添加物(アミノ酸)と表示する義務はない]

(2)
茶粉、青のり粉、多糖類、アミノ酸などをドロドロに溶かして、それを線香状にのばし、細くカット(茶の茎に見える)。
それを茶葉に一~二%混ぜ込む
[添加物(アミノ酸)と表示される]

特に気になるのは(1)である。
たしかに、ときどき不自然な混ざり方で「旨み」を感じるお茶がある。
今までは、肥料をやり過ぎているのかと思っていたが、このような事例もあるとのことで、大変気になる。

天ぷらの種に味の素を入れて揚げると、プロでも分からない、というのを目にしたことがあるが、この(1)の例も、巧妙にやったら果たして見分けられるだろうか。
これは「工夫」の域を逸脱した行為だと思うので、規制すべきことのように思われる。


(2)については、明記しているだけ(1)よりは良心的であると言えるが、滋賀県茶業会議所のリンク(http://www.biwa.ne.jp/~shigacha/Templates/chatenpo1.html)にあるお茶業者さんのサイトを全部見てみたところ、たまに「アミノ酸添加」されたお茶が目に入ってきた。
そして「今の若い人の味覚にあった品です」などと書いてあったりする。

これを書いたのはもちろん「若者」ではなく「老人」なのだろうが、「ただの老人」ではなく、「若者に偏見を持った老人」もしくは「『若者』と一括りにして物事を考えてしまう老人」である。
お茶に携わる人間が文字通り「紛い物」を売っておいて、「今の若い人の味覚にあった・・・」というような、若者に対する偏見に満ちたことを書くのは、とどのつまり、若者のお茶離れに帰結するだけで、ほとんど誰のためにもならない。
むしろ紛い物の無い本物の味を若い世代にも伝える努力をしたほうが、明るい未来につながるはずである。


農薬について

もう一つはお茶の農薬の話である。
こちらに関しては比較的よく言われていることだと思う。
農業をやろうと土地を探した人が、お茶産地は避けた(農薬で汚染されているため)という話も聞いたことがある。
たしかにこの漫画にあるように、

お茶だけは唯一洗わずに口に入れるもの
お湯をかければ農薬が溶けてそのまま身体に入るのでは?
たとえ法律の使用基準を守っていても
本当にいいのだろうか……

というくだりは頷かされるものがある。

法律で使用を認められている農薬を年間15回ほど(暖かい地方なら20回ほど)散布するのは、当たり前のことなんだ。
お茶には害虫がたくさんつくからね。

20回散布するのが慣行となっている地方なら、10回でも「特別栽培農産物」になる(http://www.jcpa.or.jp/user/others/qa11.html)。


言うまでも無く、これは特定の府県だけの問題ではなく、全国、全世界的な問題である。

あまり報道されないが、インドの紅茶が残留農薬の基準を超えたたために輸入禁止措置が取られることも起こっている。

また、インドのPM2.5は中国より深刻(http://www.jiji.com/jc/zc?k=201401/2014010500079)という報道もある。

あまり神経質になると何もできなくなるのも事実ではあるが、毎年、末永くお茶を楽しむためにも、また、自分だけのためにではなく後世のためにも、2014年産以降は、アミノ酸添加および農薬のことももっと気にかけてゆこうと思う。

2014年4月13日日曜日

「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g) 蓬莱堂茶舗

以前に書いたように、年明けから新茶までの間は、少し「高くて良いお茶」を飲むようにしている。
この時期まで残っていてくれたお茶、そして、すばらしいものを作ってくださった生産者、鮮度を保ったまま販売して下さった売り手の皆さんに、敬意を禁じえない。

京都・蓬莱堂茶舗さんの「煎茶特上 常盤木」(2,150円/100g)は、他のお茶に慣れた後に同じやり方でこちらのお茶を淹れると薄さに驚くが、それはこちらで調整すれば良いだけのことであり、何ら問題は無い。
薄いといっても「勢龍」(1,600円)に比べると遥かに浸水が早く、旨みも出しやすい。

特徴的なこととしては、同じく2013年産の「出品茶 上」「勢龍」「都の緑」には見られなかった、木の実のような味がして面白かった。
「全国品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた 愛知県豊橋市 岡本広敏さん製造100g入り  1260円(思月園)」にも見られた味であるが、「常盤木」はそこまで木の実の感じが強くはなかった。
(ただ、農産物ゆえ同じ銘柄であっても年度によって違うので、これはあくまで2013年の話である。)

茶葉は2000円するだけあり細くやや黒ずんだ見事なもので、「都の緑」に散見されたような茎はもちろん見当たらない。
マルヨシ近江茶さんの手摘み茶よりも「外観」は上出来に見える。

アミノ酸的旨みはかなりあるが、ただ優等生的なだけではなく、奥ゆかしい淡さがあり木の実のような味がするところが楽しいお茶であると思う。
「マルヨシ近江茶 手摘み茶 1,575 円/100g」に比べると覆い香がずっと少なく、淡い。
ただし、火香はこの価格帯のお茶にしては有るほうだと思う。


蓬莱堂さんは空気を抜く包装はしないことをお選びになっている。
おそらく、外観の破損を避ける意図があると推測するが、この時期であっても老ねはまったく感じない。

2013年産で飲んだもののベストの一つであると言える。

2014年3月24日月曜日

マルヨシ近江茶 手摘み茶 1,575 円/100g

国産で1,500円で手摘みというのには驚かされた。
サイトによると、甲賀市土山町内には約50の製茶工場があるそうで、

「農家さんから新しく刈り取られた茶葉を、慎重に審査しながらマルヨシの売り場(小売りや卸売り)に合ったものを仕入れします。」

「各工場で2次加工したもの、煎茶仕上げにしたお茶(例えば、煎茶八十八夜)やブレンドしたお茶の仕上がり具合や、火入れ具合を審査して、マルヨシ独自の味と香りが出ているか、お客様に満足して飲んで頂けるものに出来上がっているかを審査します。」

などとあるので、農家というよりは、農家の作ったお茶を吟味して販売している会社のようである。
であるとしたら、自園でなくこの価格ということになる。


同社の2,000円の手摘み茶に比べると、細かい葉と長い葉、そして緑の葉と黒い葉が混ざっている。
また、明記していないものの、覆い香がかなりある。
2,000円のもののほうが外観の形状は明らかに整っているのだが、1,500円のもののほうが濃厚、覆い香が強く感じられ、個性を感じる。
葉の旨みはきちんとありつつ、覆い香も生きていて、カラッとしすぎず上品にまとまっている。
気になる保存の状態も、抜群ではないかもしれないが、大丈夫だった。
2013年産のお茶の中でも最も好きなものの一つ。

2014年3月20日木曜日

全国品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた

愛知県豊橋市 岡本広敏さん製造
100g入り  1260円(思月園)

旨味は多め、火香は控えめ。水色は黄色~黄緑。
気になるのは紅茶のような茶色の葉のかけらがちらほら混ざっている点で、この数年間に飲んだ100g1000円以上の緑茶としては一番多かった。
このお茶の木の実のような不思議な味は、ここらへんから来るのかもしれない。
保管状態は申し分無し。
茶葉の量をけちったり、湯がぬるすぎたり熱すぎたりすると、途端にバランスが悪くなり、上手に淹れるのがなかなか難しい、上級者向けのお茶と感じた。

2014年2月27日木曜日

マルヨシ近江茶 煎茶出品茶 1050円/100g

滋賀県荒茶品評会に出品された一品だそうである。
甘さと葉の味の混ざった濃厚さは、昨年のものと変わらない。
送料など各種手数料無く現地で購入できる人が羨ましい。
ただ保存状況は、わずかに酸化を感じた。
空気抜きの真空パックだが、パックに入れるまでの保存状況に問題があったのだろうか?
ほぼ同時期に飲んだ、ちょうどこのお茶よりも一年前のもののほうが状態が良かったというのは何故だろう?
その点を除けば、とてもお値打ちのお茶であると思う。
火香は強いというほどでははないが、ある程度カラっとさせているかもしれない。

2014年2月26日水曜日

2012年産 東京都茶品評会出品 普通蒸煎茶 賀県甲賀市土山町 やぶきた

東京都茶品評会出品 普通蒸煎茶 品種 やぶきた 滋賀県甲賀市土山町 マルヨシ製造  100g入り  1260円(思月園)

2012年製のお茶であるが、保管状況が良く、老ねた酸味は全く感じない。
お茶の保管方法としては、窒素充填、(空気を抜く)真空パック、脱酸化剤などあり、それぞれ長所短所があるようだが、(空気を抜く)真空パックは、保管という意味では最強なのだろうか。
香りはまろやかになっているが、老ねた酸味は全く感じない。
パックの仕方なのか、それ以外にポイントがあるのか分からないが、思月園さんで保管に疑問を感じるようなお茶に出会ったことはまだ一度も無い。

このお茶は「少し萎凋香がある」とのこと。
萎凋を用いた煎茶作りをする人も増えているらしく、煎茶の萎凋を大プッシュした飯田辰彦氏の著作が出たり、近年は盛り上がりを見せてはいるが、品評会に出てくるとは驚きである。
普通の煎茶部門だと減点の対象になるのかもしれないが、お茶としては面白い。
熱めのお湯で淹れると、このまま行くと「清茶」になりそうな、花に似た香りがある・・・ような。
お湯を入れる前の乾燥した茶葉の香りをかぐとたしかに醗酵した香りがするが、ぬるめのお湯だと、思ったよりも変わらないように感じた。
以前滋賀県のお茶を購入したときも土っぽい味がしてとても良かったが、今回も同じような感覚を得た。