2011年5月2日月曜日

東京の水

京都・大阪・奈良にいっていろいろ味わったところ、私が住んでいる某東京都内に比べて水が柔らかい!という体験を何度かした。
そこで東京の水について少々記してみたい。


東京=硬水=深蒸しについて

よく深蒸しにする理由として、東京の水は硬いから、というのを聞く。
でも東京の水でも普通蒸しのほうが好きな自分にとってはこの文句は当てはまらない。
さすがに東京と大阪の水の硬度の違いよりも、深蒸しと普通蒸しの違いのほうが遥かに大きいと思う。


欧米化した食文化=深蒸しについて

「西洋化した食生活だから深蒸し」という考え方もある。
この考え方は「写真が出てきたから絵もそれに対抗して精密に描かなければいけない」というのに似ている。

しかし、実際は、写真の登場によって絵は精密になるどころか、よりデフォルメされていった。
それまで持っていた写実性の役割を写真に譲って、より絵独自の生きる道を開拓する方向に時代は進んでいった。

お茶も、煎茶が煎茶という狭い枠内で深蒸しにして合わせても、所詮、珈琲や紅茶やプーアル茶の濃さには勝てないし、自分としては別にそこで「勝つ」ことが勝利とも思わない。


東京の水系について

別のブログを見るところによると、東京の水は3つに大別できる。

(1)多摩川水系
(2)荒川水系
(3)江戸川・利根川水系

である。

断然おいしいのは(1)なのだそうだ。
それには理由があり、(2)は埼玉、(3)は千葉・茨城方面を水源とし、他県にまたがっているのに対し、(1)は水源が東京(と山梨の境?)で、東京都が水源の山から管理しているため、断然美味しいとのことである。

他方、昔からまずいことで知られていたのが(3)のようだ。
Wikipediaで「金町浄水場」(江戸川)を検索すると「1984年には当時の厚生省が発足させた「おいしい水研究会」に「日本一まずい水道水」と評される」とある。

そして、乳児が摂取する基準値以上の放射性ヨウ素が検出されたのも(3)で、さらに上流(茨城に近い)の千葉県では測定値を公表するのを1週間以上遅らせたため、千葉県柏市在住の方の母乳からかなりの数値の放射性ヨウ素が検出されたりした。
千葉県担当者の隠蔽は多くの乳幼児を殺そうとしているに等しい行為だと思うのだが。
この件で、担当者は処分されただろうか?


東京の水道管

埼玉県某所の水道水よりも、東京都の水道水のほうが美味しいという体験をしたこともある。
田舎の埼玉のほうが美味しいはずなのだが、少し苔臭いというかドブの臭いが混ざっていた。

ある人に聞くところによると、東京は水道管に非常にお金をかけているため、他県よりも水道水が美味しい場合が多いのだそうだ。
水の美味しさには、単に「水系」という以外にも、非常に色々な要素がある。

もちろん「埼玉」「東京」といっても、蛇口毎に千差万別というところだろう。


近畿の水系は?

東京でも大きく3つの水系があるように、近畿地方でも、場所により水系が大きく異なるというのは想像に難くない。
京都の料亭などが、山から水を汲みに行く日常・・・のイメージがある一方で、大阪の一部では東京の金町浄水場のように、まずい水道水として悪名高くなってしまったものもあるようだ。
硬度はもちろんのこと、一括して「関西の水が」と語るのは愚かなことであろう。
機会があれば勉強してみたいところだ。

後の江製茶 2011年新茶サンプル

サンプルを頂いた。
思っていたよりも火香あり。そして蒸しも深めか。
茶葉を見ると色が黒い艶少なくやや黄味がかっている。

この一年で煎茶の勉強がかなり進んだ自分の基準が変わってしまったのか。
こちらのお茶作りが変わってしまったのか。
前者が有力である。

2011年4月28日木曜日

私は日本の煎茶が好きだ。

インドやスリランカやアフリカの紅茶、中国茶、それに珈琲も良いが、やっぱり煎茶が合う。

本年3月に福島県で起きた原発事故を考えると、もし同じぐらい古い静岡の浜岡原発で同じような事故が起きたら、静岡茶はもう飲めない。というか関東の農作物もおしまいだろう。
静岡のお茶生産農家はそこらへんを考えているだろうか?

現状を容認するということは、将来事故で汚染されて売れなくなるリスクも容認するということだ。

もちろん電力会社首脳陣に重大な責任があるかもしれない。
しかし事故が起こってから電力会社だけのせいにする権利は無い。
普段から何もしてこなかった地元民や我々国民一人ひとりのせいでもある。

福島は、原発に否定的見解だった前県知事が冤罪で失職に追いやられたという話もあるのだから。

いつまでおいしい日本の煎茶を飲めるか、それは国民一人ひとりにかかっている。

つぼ市製茶「利休の詩」深蒸し

大阪の雄、つぼ市製茶。現会長の谷本陽蔵氏は、日本茶の生きる伝説の一人かと思う。
関西では珍しく深蒸しばかり扱うが、これは陽蔵氏の息子の現社長によるものとのこと。
こちらのお茶を前回飲んだのはもう10年くらい前になろうか。そのときも深蒸ししかないと言われた。
今から30年くらい前からそうなったようだ。

本品はひね茶(2010年産)のため、味に関しては不利かとは思うが、深蒸しで、火香もかなり強く、まさに一般にイメージされる西のお茶とは思えないような味である。

100g1575円で販売されている。
2011年4月。

しゅんたろう 鹿児島県産普通蒸し 100g入り 1575円 

2011年4月 思月園にて購入。
鹿児島県種子島西之表市・射場勇治さんが製造した新品種・しゅんたろう。
日本でも販売しているのは思月園さんくらい。
鹿児島のお茶によく見られるまろやかさに、良質の渋みが混ざった感じ。
土地のせいか、それとも品種のせいか、高地栽培のやぶきたのような繊細な感じは少ないが、丁寧に作られた感じが伝わってくる。

ゆたかみどり 生仕上げ新茶 普通蒸し 100g入り 1260円

2011年4月 思月園にて購入
新茶の味は昔と今では違う?
25年ぐらい前はあった、青臭いまでに生々しい新茶の味は今日なかなか見られない。
というのも、今日は新茶でも選別や火入れでより整えられて出荷される傾向があるからだそうだ。
しかしあの青臭いまでの新茶を懐かしむ人もいたようで、あえてそういう味を再現したのがこちら。
そこらへんの経緯は、こちらの店主著『僕は日本茶のソムリエ』(筑摩書房)に詳しい。
店主はゆたかみどり+荒茶でその味を再現した模様。
青く生々しい味が爆発する、今日では珍しいお茶で、歓迎したい。
欠点は、水分が多く日持ちしないことだそうだ。
しかし是非毎年続けてほしい。
最近の新茶に物足りなさを感じる方は是非。

2011年3月25日金曜日

鹿児島県産普通蒸し煎茶 べにふうき

「べにふうき」とは、「花粉症に有効なメチル化カテキンをたくさん含む品種」だそうである。
同じく花粉症である店主に勧められて購入。
味は・・・苦くて土っぽいというか香ばしいというか、変わった味がする。
美味しいという感じではない。
ただ、温度をややぬるく(ぬるすぎても駄目)すると、ごくまれにそこそこ美味しく入るときがあった。
花粉も気のせいか、飲んだときは多少緩和されたような気もする。
2011年3月思月園にて840円。