京都・大阪・奈良にいっていろいろ味わったところ、私が住んでいる某東京都内に比べて水が柔らかい!という体験を何度かした。
そこで東京の水について少々記してみたい。
東京=硬水=深蒸しについて
よく深蒸しにする理由として、東京の水は硬いから、というのを聞く。
でも東京の水でも普通蒸しのほうが好きな自分にとってはこの文句は当てはまらない。
さすがに東京と大阪の水の硬度の違いよりも、深蒸しと普通蒸しの違いのほうが遥かに大きいと思う。
欧米化した食文化=深蒸しについて
「西洋化した食生活だから深蒸し」という考え方もある。
この考え方は「写真が出てきたから絵もそれに対抗して精密に描かなければいけない」というのに似ている。
しかし、実際は、写真の登場によって絵は精密になるどころか、よりデフォルメされていった。
それまで持っていた写実性の役割を写真に譲って、より絵独自の生きる道を開拓する方向に時代は進んでいった。
お茶も、煎茶が煎茶という狭い枠内で深蒸しにして合わせても、所詮、珈琲や紅茶やプーアル茶の濃さには勝てないし、自分としては別にそこで「勝つ」ことが勝利とも思わない。
東京の水系について
別のブログを見るところによると、東京の水は3つに大別できる。
(1)多摩川水系
(2)荒川水系
(3)江戸川・利根川水系
である。
断然おいしいのは(1)なのだそうだ。
それには理由があり、(2)は埼玉、(3)は千葉・茨城方面を水源とし、他県にまたがっているのに対し、(1)は水源が東京(と山梨の境?)で、東京都が水源の山から管理しているため、断然美味しいとのことである。
他方、昔からまずいことで知られていたのが(3)のようだ。
Wikipediaで「金町浄水場」(江戸川)を検索すると「1984年には当時の厚生省が発足させた「おいしい水研究会」に「日本一まずい水道水」と評される」とある。
そして、乳児が摂取する基準値以上の放射性ヨウ素が検出されたのも(3)で、さらに上流(茨城に近い)の千葉県では測定値を公表するのを1週間以上遅らせたため、千葉県柏市在住の方の母乳からかなりの数値の放射性ヨウ素が検出されたりした。
千葉県担当者の隠蔽は多くの乳幼児を殺そうとしているに等しい行為だと思うのだが。
この件で、担当者は処分されただろうか?
東京の水道管
埼玉県某所の水道水よりも、東京都の水道水のほうが美味しいという体験をしたこともある。
田舎の埼玉のほうが美味しいはずなのだが、少し苔臭いというかドブの臭いが混ざっていた。
ある人に聞くところによると、東京は水道管に非常にお金をかけているため、他県よりも水道水が美味しい場合が多いのだそうだ。
水の美味しさには、単に「水系」という以外にも、非常に色々な要素がある。
もちろん「埼玉」「東京」といっても、蛇口毎に千差万別というところだろう。
近畿の水系は?
東京でも大きく3つの水系があるように、近畿地方でも、場所により水系が大きく異なるというのは想像に難くない。
京都の料亭などが、山から水を汲みに行く日常・・・のイメージがある一方で、大阪の一部では東京の金町浄水場のように、まずい水道水として悪名高くなってしまったものもあるようだ。
硬度はもちろんのこと、一括して「関西の水が」と語るのは愚かなことであろう。
機会があれば勉強してみたいところだ。
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