2016年9月18日日曜日

薬と思えばよいのか 「朝宮の粋」

無農薬の草分けでもあるかたぎ古香園さんの「朝宮の粋」100g 1500円+税。

酸っぱいといえるほどに乾燥させた茶葉は、昔の無農薬茶のイメージそのもの。
外観は大降りだが茶葉は選別されている。
旨みはそこそこ、火香もなかなかある。
ここまで乾燥させていると自分には味がよく分からなかった。
もっと安いグレードのものを買って薬と思って飲むのが向いていると感じた。

袋を見ると、

表に「特別栽培農産物 農薬不使用栽培」
裏に「節減対象農薬:栽培期間中不使用
化学肥料(窒素成分):栽培期間中不使用」

とある。

栽培期間以外は使用しているということなのだろうか??

2016年9月16日金曜日

圧倒的な安定感 中嶋農法のお茶

知覧町の古屋五男さん生産、「さつき濃」さんのお茶。

昨年度は全国的に難しい年だったのか、一昨年度並のお茶にめぐり会えない中、この銘柄だけが前年に劣らぬ出来を見せてくれた。

今年度はどうか。

殆ど変わらぬ美味しさである。
青りんごのような圧倒的なフルーティーさが押し寄せてくる、楽しいお茶。

火香は例年通りややあるが、気にならない程度。
例年より深蒸し気味か。
そして、例年通りちょっと乾燥させすぎているように思うが、これでフルーティーさを出せるのだから凄い。

税込1200円以下で、ほとんど誰にでもお勧めできるお茶だ。

皮肉でも何でもなく、高級煎茶然としたしぼり出しを使ったような少量の淹れ方では、このお茶の本来の良さは分からない。
ある意味番茶のように大き目の急須と湯呑で気軽に淹れたときにこそこのお茶の良さが発揮されるように思う。
(最近、売り手側が想定しているお湯の量や淹れ方が何となく見えてくる気がする。)

水分をしっかり取りたいとき、何かをしながら飲むときなど、非常に良い。
この淹れ方、飲み方は、お茶にあまり詳しくない人の飲み方に近くもあるため、マニア以外への贈答品にも好適であると思う。

三年連続で味がここまで安定しているお茶は、自分の知る限り、ほかに無かった。
製茶した方々の仕事に拍手喝采を送りたい。

2016年7月30日土曜日

素晴らしい - 新生わたらい茶「極上煎茶」1,296円

一昨年は繰り返し飲み、昨年は少しばかり飲んだ新生わたらい茶さんの「極上煎茶」、今年はどうか。

一昨年の味が戻った。いやそれ以上かもしれない。
素晴らしい出来だった一昨年よりも、柔らかく香り高い。

ミル芽とも違うがフルーティ極まりない香気が口いっぱいに広がる。

昨年気になった茶色(ブラウン)の葉屑の混入も見られず、雑味が無い。
茶柄も少なく、外観もこの3年で1番良い。

火香は少ないがえぐみは無く香気高く、パサパサせず瑞々しい、素晴らしい仕上げ。これは例年通り。素晴らしい製茶のセンス。

被せ香も感じるが嫌らしさは無い。
葉が柔らかいのか、川根茶などに比べて渋みが少なく柔らかい。

しかもJAS認定有機栽培(無農薬)。
有機というとパサパサになるまで乾燥させて酸っぱくなり、茎まで入った大ぶりな茶葉のものが多いが、そのような印象を持っている人にこそ、このお茶を飲んでいただきたい。

摘採時期が早いのか、蓬莱堂さんの宇治茶などに比べるとフレッシュさに偏った味ではあるが、これはこれで素晴らしい。
ただし、この新茶の香りというのは揮発性のものらしく、開封後どんどん消えてしまい、100g飲みきるころには、何割か本来の香りを失っている。
それでも、無農薬でやっているという点も考慮したら本当に凄いことだ。

このお茶が1296円とは驚異としか言いようが無い。
南園さんの「月牙泉」も絵に描いたような高級茶だったが、2000円+税するし、開封したばかりの状態に関しては、人によってはこちらの「極上煎茶」の方が好きと言うかもしれない。

美味しくて、安くて、安全。
これはリピート必至である。

2016年7月28日木曜日

特撰南園

前回の「月牙泉」(2000円+税)があまりに美味だったため、ほかは一体どうなっているのだろう?という興味から、一つ下位である「特撰南園」(1500円+税)を購入してみた。

何より目立つのは「月牙泉」に比べてずいぶん感じる火香である。
そして、霧深い山間を感じさせる素晴らしい香気は減衰し、やや平地っぽい味になった。
やはり「月牙泉」の素晴らしさが際立つ。

斜面一つ違うだけでも全く異なる味になる、とのことで、単純にこちらが平地というわけでもないのだろうが。


2016年6月29日水曜日

南園「月牙泉」 100g 2000円(本体)

祖師谷大蔵駅から北に延びる有名な商店街には、数十メートルごとに次々と日本茶屋さんが現れ、その多さに驚かされる。

南園さんは駅からやや離れていて、非常に小さなお店だが、古めの萬古焼などもあり、雰囲気がある。
本当に気まぐれにではあるが、100g=2000円+税の「月牙泉」なるお茶を購入してみた。
このお店で一番高級な煎茶のようである。


何気なく飲んでみたところ、これぞ高級茶。
このバランスの良さは玄人としか言いようが無い。

火香は世間一般で言えば少ないぐらいだし、乾燥させすぎてもいない。
面白いのは、肥料の影響か、少しミネラル的な味(?)がすることだ。
そして、川根茶にある、少し茎のような鮮烈な香気。

外観は、芽の部分が多く、黒みがかっているが、秋山園「自然仕立て」ほどではない。
が、新茶+川根茶の香気を中心にバランスよく纏め上げた味作りのうまさには唸らされるものがある。

入念に調べて辿り着いた数多の名店を押し退けて、ふらりと入ったお店のお茶がここまで美味しいことに、驚きを禁じえない。

何故、祖師谷大蔵の老店主がやっているごく小さなお店のお茶が、ここまで美味しいのか。
実は、店主のご実家は川根にあり、そちらの南園製茶(有限会社みなみ)のお茶なのだそうだ。

夏を越える前に飲むお茶としては、新茶の青臭さこそ少ないものの、今年飲んだ中で今のところ一番だ。

2016年6月28日火曜日

蓬莱堂茶舗 新茶

蓬莱堂さんは、世の新茶礼賛主義とはかなり距離を取っておられるようだが、その新茶はどうか?
茶葉を見ると、100g 1200~1400円ぐらいの出来に見える。

びっくりするほど火香が無いため、エグみがあると表現する人もいた。

「新茶は青臭くて飲みにくかった」と言われていたころのお茶作りを、ある程度踏襲していると思われる。

もちろん、「大走り」など論外ということになるのだろうから、ある程度生育した茶葉で、そういった感じの味である。

青々しさの割に旨みが少なめなので、低めの温度で淹れるとエグみも感じられるが、熱めのお湯で茶葉を多めにして淹れると、青臭さが飛び、ジューシーさが出てきて、何とも美味になった。

2016年6月27日月曜日

秋山園 平成28年産 新茶 自然仕立手摘 2,000円/100g(本体価格)

秋山園さんの言う「自然仕立」は、お茶を畝にしないことを意味しているそうで、必然的に手摘みになる。
新茶の味はどうか。
黒みがかって、思ったよりも短い茶葉が多い。
一見して丁寧に作られたのが伝わる。

そして香り立つ。これはある程度の火入れを予感させた。

多分に漏れず、秋山園さんでもこの時期は火入れを弱めにしているとのこと。
また、高級茶らしく、通常の半分ぐらいの温度の気持ちで淹れてほしいという説明書きも添えてあった。

しかしその通りに淹れてみると、とにかく旨みは多いのだが、肥料的というかアミノ酸的な旨みに偏っており、火香も言うほど少なくないと感じる。

色々な淹れ方を試した結果、一般的な高級煎茶よりも高めの温度、多目の湯量で、つまり並級煎茶の如く少々雑に淹れたときに、最もこのお茶の凄みが出るように自分には思われた。
おそらく、そのほうが突出したアミノ酸的な旨みが適度に収まるということだろう。

ただ、これだけ丁寧に作られたお茶であれば、やはり高級茶的な淹れ方をしたときにバランスが取れるほうが良いように思う。