毎年楽しみにしているお茶。
鹿児島県枕崎産。
昔の青臭いまでの新茶の香りを演出するため、思月園さんが選び抜いた「ゆたかみどり」を、あえて日持ちを捨て、水分量多めで仕上げた名作。
水分の都合上、例年5月末頃までの販売で、早目に飲み切ることが推奨されている。
今年は例年よりも濃厚で、分かりやすくメリハリのある風味。
それゆえに、淹れやすく、このお茶の特徴であるジューシーなまでに瑞々しい味が引き出し易い。
早目に飲み切ってくれる人ならば、誰にでも薦めることができる。
実際、あまりお茶に詳しくない人に一袋さしあげたところ、感銘を受けていた。
今年のは当たりの部類に入ると思う。
少し味のぼけた感じがした昨年を踏まえて葉を選ばれたのが伝わってくる。
ただし、やや大味なところもあるため、来年はこれに繊細な香りも更に加わったら嬉しい。
いずれにせよ、たとえ上手くいった年もそうでない年も、腰を据えて飲み続ける価値があるお茶。
思月園さんのブログによると、年々このお茶を見つけるのが難しくなっているとのこと。
また、熊本の地震では同県のお茶業界も甚大な被害を受けているとのこと。
5年前は東日本大震災と放射能に怯えながら、こうしてお茶をいただけることがいかに恵まれてることかを痛感した。
熊本の復興を祈りつつ、本年のお茶も感謝を忘れずに頂きたい。
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