2013年9月30日月曜日

蓬莱堂茶舗「勢龍」

京都には頻繁には行く機会がないが、機会ある限り蓬莱堂茶舗さんでお茶を購入したいと思っている。
こちらのお店は宇治茶に誇りを持っておられ、その一本筋の通った姿勢が好きだからである。
試飲させてくださるお茶も、煎茶道で出てきそうな、濃くて少量のエキスのようなお茶を飲むそれ。

1,230円のものと1,575円のものにはかなり差があったが、1,575円/100gの「勢龍」は、品評会入賞のお茶に近く、細く揉まれ、茶葉の色は黒味がかり、黒ずんだ高級茶葉独特の繊細な香りが豊か。
旨味だけではなく土っぽい味もある点が良い。
水色はもちろん黄色。
夏を越えたことによるのか、新鮮な香りはそんなに無かった。

あまりお茶に親しみの無い人が淹れるなら1,230円以下のもののほうが楽かもしれないが、鼻から抜ける繊細な香りは明らかにこの「勢龍」が上回っている。
この品質で1,575円、しかも高くなりがちな宇治茶ときたら、値段の割にとてもお買い得であると思う。
とにかくバランスの取れたお茶だと思う。

多めのお湯で飲む場合は、最初に少量のお湯で蒸らすようにしてからお湯を足すような淹れ方にすると、甘みが存分に出て美味しかった。
大きい急須に最初から目いっぱいお湯を入れるような淹れ方だと、真価は全く引き出せない。

2013年9月6日金曜日

目白 おおいし園

目白駅から徒歩約10分、下落合にある「おおいし園」さんは、こちらにお店を構えて約50年ほどになるそうだ。
量り売りの中では一番高価な1050円/100gのお茶を購入した。
缶に詰められたものだと2000円台のものも。これは新茶を缶詰めにしたものだそうだ。

お茶は全て静岡産だそうで、蒸しはそんなに深くないとのことだが、普通蒸しというより中深蒸しか。
しかし火香はあまり強くないのが良い。昔より火入れ弱くしているとのこと。

面白いのは、夏を越え、若々しい香りが減り熟成させたような丸みある味が出てきたこと。
夏を越える前はかなり違った味わいだったのではないか。
もちろん老ねた酸味が出てしまっているのとは違う。

氷点下の冷凍庫ではなく、山にある天然の蔵で熟成させたお茶を飲ませていただいたときの味を思い出した。

芽の風味は値段なりか、やや多めか。
静岡産にしては葉の硬さを感じない味。

昔ながらの店構えも素敵だし、味の作り方に奥の深さを感じた。
またお邪魔したいと思う。

2013年8月18日日曜日

くき茶 甲子園茶舗 その2

くき茶(2013年7月半ば入荷)

甲子園茶舗

前回のくき茶は売り切れになり、値段は同一で、同じく静岡県掛川産だそうだが、掛川の中でも森町寄りと仰っていただろうか(うろ覚え)、場所や作り手が違うようである。

入荷時期も違うのもあるのか、前回よりも今回のものは明確に葉の味が強く、標高の高いところで採れる高級茶のような繊細な香りは少ない。
そして特に目立つのは火香がかなりあることである。

やはり前回の高級な香りは特別だったのだ。

同じような銘柄でも、全く異なる味であることに注意したい。

2013年7月1日月曜日

くき茶 甲子園茶舗

板橋区小茂根にある甲子園茶舗にお邪魔した。
こちらのお店は時期によっては品評会のお茶もあったと思うが、この日は深蒸ししかなかった。
店主は静岡の深蒸しがお好きなようだ。

深蒸しを試飲させていただいたが、深蒸しかつ火香をかなり感じる。
普通蒸しが好きなら茎茶はどうかと勧められ、試飲させていただいたところ美味しかったので購入。

普通の煎茶だとかなりハイグレードなものにしかない繊細な香りが立ち感激。
よほど良いお茶の茎なのだろう。

渋みも少なく、また何杯も飲んでも美味しく飲めそうである。
白折はほかにもあったが、この680円/100gが、こちらのお店で最も高級なものであった。

白折という選択肢を用意して下さったことに感謝したい。

2013年5月23日木曜日

全国茶品評会三等入賞 普通蒸し煎茶 品種:やぶきた 生産者:岩見晴雄


昨年(2012)の品評会のお茶、新茶が出てきてもまだ買えるのはありがたい。
花のような香りは抜けているが老ね香はなく、さすがの保管。
茶葉はかなり黒く艶があり、高級茶を感じさせる。
手揉みのような細長過ぎる揉みではなく、淹れてみると産毛は思ったより全然浮かなかった。

「かぶせ茶 やぶきた 鹿児島県霧島市 福永忍 作 全国茶品評会三等入賞」は、アミノ酸の味ばかり感じて複雑な心境になったが、今回は、アミノ酸中心ではありながら、土っぽい葉の味も感じる。

以前100g 800円くらいの相良村のお茶を購入して、旨みが少なくて失敗したことがあるが、今回はとても良かった。

今の自分にはやや過分でありながら、気分を改めたいときにはぴったりのお茶である。

思月園にて購入 1,890円/100g

2013年5月11日土曜日

2013 生仕上げ新茶 ゆたかみどり 鹿児島県産 思月園


一年で最も心待ちにしているお茶といっても過言ではない。

「昔は新茶といえば青臭いくらい葉っぱの香りがした」と言われるが、今はお茶の仕上げ方が変わってしまい、中々その味を楽しむことができなくなっている。
それを、日持ちしないというリスクを冒しながらもあえて昔の作り方で再現した思月園さんの名作「生仕上げ新茶」である。

(『僕は日本茶のソムリエ』参照)


これを飲んだ後に他店の新茶を飲んだら、火香の強さにびっくりしてしまった。


今年の「生仕上げ新茶」は緑の葉っぱの味が濃厚かな?と思う。
陽を浴びずに緑が凝縮したような味ではないのだが、濃厚な葉っぱの味が生きていて美味しい。
日持ちしない作り方をしているので、基本的に5月中には売り切ってしまうようなので、何とか今月中にもう一度買いに行けたら良いなと思っている。

2013年5月2日木曜日

かぶせ茶 やぶきた 鹿児島県霧島市 福永忍 作 全国茶品評会三等入賞


全国茶品評会三等入賞
かぶせ茶
品種 やぶきた
生産者 鹿児島県霧島市 福永忍
2012年秋 思月園にて購入

the高級茶という感じで、お湯には産毛がびっしり浮き、水色は茶色がかったとさえいえる黄色、蒸しは浅め、茶殻は芽ばかりで柔らかい。

とても淹れるのが難しく、熱過ぎてももちろん駄目だが、ぬるすぎると臭みが出るので、意外と熱いくらいが合った。

味は以前中森製茶さんでいただいた手揉み茶に次ぐ、「アミノ酸」の強さ。
葉の雑味・風味は少ないが、龍井など中国茶に近い風味もあるのは、芽の部分が多いという共通点だろうか。

紅茶でシルバーチップスばかりのお茶を飲んだときにも、ヌルッとした味ばかりで、もっと葉の部位もあったほうがバランスとしては良いのかなと思ったが、少し同じような印象を持った。
ただ、この種のお茶の経験が少ないので、あくまで現時点での感想で、経験を重ねたらこの気持ちは変わるかもしれない。

秋に購入し、少しずつ勉強しながら飲んできたが、いつも飲んでいるお茶と違いすぎて、真価が分かったとは言い難い。2013-14シーズン以降の課題としたい。