黒さこそそこまでではないものの、細く撚られた素晴らしい外観。
味は、とにかくミル芽の味がふんだんに感じられ、火入れは「常盤木」よりもやや強め。
この味は、覚えがある・・・
そう、昔、親がデパートやスーパーで買ってくれた走り新茶の味だ。
手摘みゆえそれを更に澄んだ味にした感じで、新茶の季節から一年近く経っているから香気はより落ち着いている。
が、方向性は同じだ。
自分の舌が変わったというより、こういうお茶が少なくなったのだろう。
土壌の改良が凄いのか、静岡茶に多く見られる厚みある葉の渋みは非常に少ない。
ほぼ同じ値段の「常盤木」(蓬莱堂茶舗)が本流の味とすると、こちらは偉大なる傍流、新世界の高級茶という味である。
やや芽の風味に偏ったきらいはあるが、鮮度保持を含め圧倒的な品質のため、美味しいと脱帽するほかないくらいの素晴らしさがある。
このお茶で火入れ・乾燥を少なくして、新茶の時期に飲んだら、香りが爆発するような、さぞ凄い新茶になると思うのだが。
0 件のコメント:
コメントを投稿