「品種みえうえじまは三重県大台町の在来種から選抜した品種で、上嶋親さんによって2003年に登録された純粋な民間品種」とのこと(思月園サイトより)。
この品種で栽培され、品評会に出品され、落札されて小売まで到達するところが素晴らしいと思う。
細くしっかり揉まれた茶葉も多く、浸水も普通からやや遅め、産毛もよく浮く。
作りの丁寧さだけでも1,260円以上の価値はあるように思う。
蒸しや火入れは控えめ。
このお茶の作り手「木下静子さん」が、みえうえじまという品種に敬意をもって、まだ定まっていないであろうこの品種の評価を貶めないように気を使って丁寧に仕上げたのかもしれない。
仕上げで余計な方向に味を持ってゆかず、プレーンかつ上質に仕上げている。
においについては例の癖を持っているが、「みえうえじま」特有ではなく他のお茶でもしばしば見られるので、これを以ってこの品種の特徴と言うことはできない。
苦味はけっこうあり、むしろこの苦味の質にこの品種の特徴があるのかもしれない。
ともあれ、「やぶきた」が作り方次第で全く味が異なるのを考えると、一種類飲んだだけでは何とも言えない。
苦味だけではなく、肥料の与え方や仕上げ方ゆえと思われるが、「旨味」もかなり感じる。
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