東京広しといえどもこの店を越える日本茶の店はあるだろうか。
それは赤羽の思月園さんである。
店主の高宇政光さんは、日本茶の世界では数少ない、多数の著作を世に出している方で、日本茶インストラクター創設にも関わり、世界各国で多数講演もこなす方だ。
なによりも凄いのは、彼と話していると、他の趣味には脇目も振らず日本茶の話を熱く語り、その輝く目に感動させられる。
他の有名著者に比べ、煎茶の社会経済史的な言及が多く、アメリカをはじめ外国に輸出した経緯やその栄枯盛衰などに滅法詳しい。
後継者不足に悩む地方の個性溢れる番茶を仕入れて自分の店で売ったりもされている。
そんな思月園さんのお茶は、社会経済史だけではなく、味ももちろん素晴らしい。
季節ごとに全国のお茶を仕入れに赴き、眼鏡に適ったお茶を仕入れてくる。
東京でもトップのお茶屋さんの凄さを垣間見ることができ、本当に良かったと思う。
凄腕の目が選ぶお茶を体感する快楽。
なお、氏の著作を読めば出てくるが、よくお茶屋さんで出てくる無料試飲には、こちらの店主は批判的である。
ヨーロッパなどでは、店頭試飲も有料が普通となっているのを見てのことのようだ。
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