2013年1月21日月曜日

清風園「冬茶だより」

「冬茶だより」という軟らかい名前が付けられているが、中身は「おくみどり」の深蒸しで、芽の高級な味が濃厚で鮮度維持も万全。お茶屋さんらしい紛れもなき本物である。

特に印象的なのは高級部位である芽の味がかなり濃厚なことで、これで1,200円は良心的であると感じる。
個人的には深蒸しでなかったらなお嬉しかったし、火香もかなりあるが、素材の良さが補って余りある。

熱めのお湯で淹れると火香が出すぎてしまうので、かなり冷まして飲むと良かった。

また、最近故あって老ね香のあるお茶ばかりずっと飲んでいたので、あらためてこちらのお店の品質管理に感嘆する思いである。

年明けのこの時期に芽の味が老ねずに味わえるのは、低温貯蔵、脱酸素剤、窒素充填、真空パックといった保存技術が向上した現代ならではであり、昔だったらあり得ない。

また技術だけではなく、各流通過程において誰も手を抜かず大切に扱われてきたからにほかならない。

老ね香は片道切符であり、流通のどこか一度でも手を抜いたら老ねて、元に戻ることは無い。
そうならずに消費者まで届くことこそが日本のプライドである。
関わった全ての方々に感謝したい。

2013年1月西荻窪「清風園」にて購入
100g 1,260円