■「生茶」とは?
「生茶」というものに明確な定義は無いが、思月園さんやしもきた茶苑大山さんでは、荒茶を生茶というネーミングで販売している。
世間一般ではキリンビバレッジのペットボトルのものが知られているが、その「生茶(生茶葉)」はキリンの定義によると「摘んで4時間以内に、-30℃以下で保存した茶葉」とのことである。
が、思月園さんやしもきた茶苑大山さんの「生茶」が「摘んで4時間以内に、-30℃以下で保存」されているわけではないし、そんなことをしなくても、比べるのも愚かなくらい、本物のお茶屋さんのお茶のほうが旨いということを、念のために記しておく。
■荒茶
荒茶とは製茶の途中の段階のようなもので、完成品はこれに「火入れ」をしたり、茎や細かすぎる茶葉を省く「選別」をしたり、という過程が加わる。
また、水分量が完成品(最近はメディアで「製茶」と呼ばれている)が3パーセント程度なのに対し、荒茶は5~6パーセントくらいと言われている。
2、3パーセントの違いだが、開封後など、荒茶のほうが劣化が早いと言われている。
味は、色々な部位が混ざっているが、特に茎などの味が混ざっているのを感じる。
火入れがされていない(少ない?)分、青葉っぽい味が多い。
ただし、生茶として販売されている思月園さんの荒茶などは、茎がほとんどなく、ある程度の選別は行っていると思われるので、定義は本当にまちまちである。
■荒茶とセシウム検査の件、静岡県知事の川勝平太氏
とはいえ、このようにお茶屋さんでは荒茶が普通に流通しているし、スーパーでも「茶園が自分の家で飲むお茶」というような内容のコピーで荒茶を販売しているのを見ることもあるので、少なくとも、静岡県知事が「荒茶は半製品で、消費者が口にすることがない」という理由で検査を拒否していたというのは、全くもっておかしいことである。
また、茎が入り水分量が多い「荒茶」よりも、茎よりも芽に集中するであろうセシウムの特性や、水分量が少ないことからして、「荒茶」よりも「完成品」のほうがより高い数値になるだろうということは予測できる。
思うに、静岡県知事の川勝平太氏は、お茶をあまり知らずに、お茶業界(というより自分?)を擁護する目的で発言をしたのではないか。
しかし、どんな口上も、現実の前にはもろくも崩れ去る。
その後結局「荒茶」どころか「完成品」を検査するようになったという現実が全てを語っている。
川勝氏が先を見通す目に欠けていたという事実を雄弁に物語っている。
それは他人事ではない。
選ぶ人もそういう人々であるということだ。
静岡県民には、責任をもって有能な知事を選んでいただきたい。
■しもきた茶苑大山「生茶」¥630/100g
さて、しもきた茶苑大山「生茶」¥630/100gであるが、こちらは鹿児島のお茶だそうである。
思月園さんの「生茶」(¥1260/100g)に比べ、茎も普通に入っており、値段が違うだけ茶葉のグレードもずっと下がる。
しかし、それが飾らず親しみある味にもなっており、また、青臭い新茶とまではゆかないが、生っぽいぬるっとした味も残っている。
そして、管理の良さや茶葉を選ぶ目の良さは¥630/100gでも健在で、この値段では異例の美味しさといえる。
食事に合わせたりする普段使いのお茶にはもっていこいの、素晴らしいお茶だと思う。
2011年7月購入
2011年7月25日月曜日
2011年7月18日月曜日
お茶とセシウムその後
■最悪な静岡県の対応
静岡では県知事が荒茶や完成品での検査を拒否していました。
あろうことか、検査されて出てきた都合の悪いデータの公表を差し止めようとしたりもしていました。
が、予想通り、検査したデータが世に出てきたりして、批判が起こり、今では県もデータを公表する流れにあります。
この健康軽視、情報隠蔽、定見の無さ、自己保身・・・静岡県の対応は、静岡茶、ひいては日本茶全体の心象を悪くするばかりで、下の下といえるものです。
日本で権力による情報規制の圧力をかけたりしている間に、フランスで規制値超えのセシウムが検出されたのが発表されたりして(誤報もありましたが)、「自浄能力に乏しく、外国からの事実の発表で動く」ということが白日の下に晒されるという、恥ずべき内容となっていしました。
中国や北朝鮮のことを笑えません。
「静岡のお茶は怖くて買えない」というより、「県の対応が腹立たしいから静岡茶は買わない」に変わりつつあります。
本当に残念なことです。
正直、静岡県の政治家や担当者は、静岡県民の税金で生活しているので、対応が悪くてお茶が売れなくても、彼らが静岡茶や日本茶の名を貶めても、大して給料が変わるわけでもないし、解雇も事実上無く、直接死活問題にはなりません。甘い対応になりがちです。
■民間レベルでは必死の検査が続く
県の対応が最低な一方、民間では必死の対応が続いています。
茶園独自での、検査機関への依頼が殺到、順番待ちになっている状況だそうです。
そして、「安全」(正確には、「規制値を下回ったこと」)の証明書をつけて販売する、ということも多く見られるそうです。
この場合、検査費用がかかり、その分のコストを全部販売価格に上乗せするわけにもゆかず、本当に大変なことなのです。
こういう必死の努力が行われていることを多くの人が知るべきだと思います。
■検査費用面での支援は絶対に必要
現状で、農家やお茶屋さんが自費で検査するのはかなりの負担となっています。
国、県、協会、東京電力のどの部分で行うべきかは分かりませんが、絶対に必要なことは、「検査費用の支援」です。
また、この国難のときなので、検査費用や検査機関を見直すことも必要かと思います。
検査機関は依頼が殺到して十分に儲かっているはずなので、災害への支援として、査収する検査費を見直すべきです。
また、セシウムの半減期は20年ということは、少なくとも今後20年は需要が続くわけなので、検査機関や検査可能な機械を増やすというのは、風評被害の軽減の効用という意味でも、非常に利益のあることだと言えます。
検査機械はある程度の値段がするかもしれませんが、買っただけのメリットは見込むことができますし、お茶以外にも使えるわけですから、皆が恩恵を受けることができます。
莫大な支援金を受け取った日本赤十字のお金を、こういうところに使っていただきたいところです。
■販売側の発信の改善を
販売者の方のTwitterやBLOGの発信の仕方にも問題があります。
「お茶は淹れればセシウムは減るから安全です」「国の基準値をクリアしているので安全です」という内容のつぶやきばかりが非常に多い。
しかしそれでは、静岡県の言ってきたことと区別がつきません。
・「国の基準値をクリアしているので安全です」について
国の基準値を下回ったから「安全」という証明(研究事例)はセシウムに関しては存在せず、あくまで「暫定基準値」でしかないのに、「安全」と書いてしまっている人が多すぎる。
もしその基準自体が間違っていたら、「国にだまされた」と言うつもりなのでしょうが、「安全」と言ってしまった人の責任もあるのです。
国のせいばかりにして良いわけではありません。
・「お茶は淹れればセシウムは減るから安全です」について
何より、正直言って、県が隠蔽工作を行っていた間も「お茶は淹れればセシウムは減るから安全です」ばかりリツイートしている業者が多すぎて、同じ穴の狢??と思ってしまったというのが、一消費者から見た率直な感想です。
むしろ、「県はしっかり情報公開してほしい!」ともっと訴えるべきでした。
また、茶葉の細かさや茶漉しの目の粗さによっても、セシウムの量は全然違ってきます。
「そんなに気を遣わなければいけないくらいなら、そもそも別のものを買う」というのが一般の人の感覚だと思いますので、この宣伝ばかり繰り返すのはあまり得策ではないと思われます。
むしろ、宣伝するなら、自主検査をしていることを言ったほうが良い。
そして、きちんとしかるべきところに検査の支援を訴えてゆくべきです。
静岡では県知事が荒茶や完成品での検査を拒否していました。
あろうことか、検査されて出てきた都合の悪いデータの公表を差し止めようとしたりもしていました。
が、予想通り、検査したデータが世に出てきたりして、批判が起こり、今では県もデータを公表する流れにあります。
この健康軽視、情報隠蔽、定見の無さ、自己保身・・・静岡県の対応は、静岡茶、ひいては日本茶全体の心象を悪くするばかりで、下の下といえるものです。
日本で権力による情報規制の圧力をかけたりしている間に、フランスで規制値超えのセシウムが検出されたのが発表されたりして(誤報もありましたが)、「自浄能力に乏しく、外国からの事実の発表で動く」ということが白日の下に晒されるという、恥ずべき内容となっていしました。
中国や北朝鮮のことを笑えません。
「静岡のお茶は怖くて買えない」というより、「県の対応が腹立たしいから静岡茶は買わない」に変わりつつあります。
本当に残念なことです。
正直、静岡県の政治家や担当者は、静岡県民の税金で生活しているので、対応が悪くてお茶が売れなくても、彼らが静岡茶や日本茶の名を貶めても、大して給料が変わるわけでもないし、解雇も事実上無く、直接死活問題にはなりません。甘い対応になりがちです。
■民間レベルでは必死の検査が続く
県の対応が最低な一方、民間では必死の対応が続いています。
茶園独自での、検査機関への依頼が殺到、順番待ちになっている状況だそうです。
そして、「安全」(正確には、「規制値を下回ったこと」)の証明書をつけて販売する、ということも多く見られるそうです。
この場合、検査費用がかかり、その分のコストを全部販売価格に上乗せするわけにもゆかず、本当に大変なことなのです。
こういう必死の努力が行われていることを多くの人が知るべきだと思います。
■検査費用面での支援は絶対に必要
現状で、農家やお茶屋さんが自費で検査するのはかなりの負担となっています。
国、県、協会、東京電力のどの部分で行うべきかは分かりませんが、絶対に必要なことは、「検査費用の支援」です。
また、この国難のときなので、検査費用や検査機関を見直すことも必要かと思います。
検査機関は依頼が殺到して十分に儲かっているはずなので、災害への支援として、査収する検査費を見直すべきです。
また、セシウムの半減期は20年ということは、少なくとも今後20年は需要が続くわけなので、検査機関や検査可能な機械を増やすというのは、風評被害の軽減の効用という意味でも、非常に利益のあることだと言えます。
検査機械はある程度の値段がするかもしれませんが、買っただけのメリットは見込むことができますし、お茶以外にも使えるわけですから、皆が恩恵を受けることができます。
莫大な支援金を受け取った日本赤十字のお金を、こういうところに使っていただきたいところです。
■販売側の発信の改善を
販売者の方のTwitterやBLOGの発信の仕方にも問題があります。
「お茶は淹れればセシウムは減るから安全です」「国の基準値をクリアしているので安全です」という内容のつぶやきばかりが非常に多い。
しかしそれでは、静岡県の言ってきたことと区別がつきません。
・「国の基準値をクリアしているので安全です」について
国の基準値を下回ったから「安全」という証明(研究事例)はセシウムに関しては存在せず、あくまで「暫定基準値」でしかないのに、「安全」と書いてしまっている人が多すぎる。
もしその基準自体が間違っていたら、「国にだまされた」と言うつもりなのでしょうが、「安全」と言ってしまった人の責任もあるのです。
国のせいばかりにして良いわけではありません。
・「お茶は淹れればセシウムは減るから安全です」について
何より、正直言って、県が隠蔽工作を行っていた間も「お茶は淹れればセシウムは減るから安全です」ばかりリツイートしている業者が多すぎて、同じ穴の狢??と思ってしまったというのが、一消費者から見た率直な感想です。
むしろ、「県はしっかり情報公開してほしい!」ともっと訴えるべきでした。
また、茶葉の細かさや茶漉しの目の粗さによっても、セシウムの量は全然違ってきます。
「そんなに気を遣わなければいけないくらいなら、そもそも別のものを買う」というのが一般の人の感覚だと思いますので、この宣伝ばかり繰り返すのはあまり得策ではないと思われます。
むしろ、宣伝するなら、自主検査をしていることを言ったほうが良い。
そして、きちんとしかるべきところに検査の支援を訴えてゆくべきです。
しもきた茶苑大山「沢の誉」¥1,260/100g
ネットで茶師十段の店という触れ込みに出会った。
十段は日本でも数人しかいないらしい。
以前、某区で七段のお茶屋さんにいって飲ませていただいたことがあるが、甘みがかき消されるほどに苦く(濃く)て、ああお茶屋さんが好きそうなあれね・・・という味であった。
他方、こちらのしもきた茶苑大山さんでは、下北沢という立地もあってか、それとも夏だからか、薄く淹れて下さった。
段位と味の志向はまた別のところにあるのかもしれない。
こちらは茶師十段ということをフルに活かして、お店独自のブレンド商品がかなりの割合を占めていた。
鹿児島と宇治のブレンド(普通蒸し)が気になったので購入してみた。
名を「沢の誉」という。
ちょうど現在話題の女子サッカー選手のような名前である。
茶葉を見ると、高級な茶葉と安い部位が不思議な混ざり方をしていて、驚いた。いかにも混ぜましたという感じだ。
この不思議な混ざり方のため、茶葉の部位によって味の出る時間が異なり、淹れるのが少し難しかった。
しかし、封を開けた瞬間、高級な茶葉だけが持つ香りがプンとしてきた。
品質の高さと行き届いた管理を感じさせる。
淹れて飲んでみると、高級茶の繊細な柔らかさと鼻から抜けるフルーティーさを持っている。
そして安い部位も入っているせいか、甘みの爆発はしすぎない、上品な味である。
ただ、飲んでいるうちに、火香が気になるようになってきた。
こちらでは産地と蒸し方は記載されているのだが、品種の記載は見かけなかった。
自分が購入したものは宇治、鹿児島とも「やぶきた」だそうである。
2011年7月購入
十段は日本でも数人しかいないらしい。
以前、某区で七段のお茶屋さんにいって飲ませていただいたことがあるが、甘みがかき消されるほどに苦く(濃く)て、ああお茶屋さんが好きそうなあれね・・・という味であった。
他方、こちらのしもきた茶苑大山さんでは、下北沢という立地もあってか、それとも夏だからか、薄く淹れて下さった。
段位と味の志向はまた別のところにあるのかもしれない。
こちらは茶師十段ということをフルに活かして、お店独自のブレンド商品がかなりの割合を占めていた。
鹿児島と宇治のブレンド(普通蒸し)が気になったので購入してみた。
名を「沢の誉」という。
ちょうど現在話題の女子サッカー選手のような名前である。
茶葉を見ると、高級な茶葉と安い部位が不思議な混ざり方をしていて、驚いた。いかにも混ぜましたという感じだ。
この不思議な混ざり方のため、茶葉の部位によって味の出る時間が異なり、淹れるのが少し難しかった。
しかし、封を開けた瞬間、高級な茶葉だけが持つ香りがプンとしてきた。
品質の高さと行き届いた管理を感じさせる。
淹れて飲んでみると、高級茶の繊細な柔らかさと鼻から抜けるフルーティーさを持っている。
そして安い部位も入っているせいか、甘みの爆発はしすぎない、上品な味である。
ただ、飲んでいるうちに、火香が気になるようになってきた。
こちらでは産地と蒸し方は記載されているのだが、品種の記載は見かけなかった。
自分が購入したものは宇治、鹿児島とも「やぶきた」だそうである。
2011年7月購入
2011年7月4日月曜日
番外編 紅茶 ネパール
新宿高野本店の紅茶売場が縮小してしまったので、代わりを探していたところ、リーフルの支店が新宿伊勢丹にできていた。名をNAVARASAと言うらしい。
リーフルは東京の紅茶好きには名の知られた名店だが、10年ぐらい前は吉祥寺の本店しかなかったと思うが、紅茶への入れ込みが世に認められたのか、サイトを見ると今や6店舗あるらしい。
そして新宿伊勢丹はこういうのをキャッチするアンテナの張り方がとても上手だ。
そのリーフル(NAVARASA)に足を運んでみると、店員さん(リーフルから来ている)が滅法茶に詳しく、そして扱っている茶葉も、「高価にして高品質」で、まさに日本のトップ・デパートだと思う。
一例を挙げるなら、マーガレットホープ茶園という、ダージリンでは名を知られた茶園があるが、なんとその茶園の一区画が現在、伊勢丹専用区画として契約になっているらしく、厳しく管理された茶葉を手もみした最高のものが伊勢丹限定として入荷していた。
茶葉を見ただけでも、高級の極みという姿をしていた。
購入したのは、ネパールの茶葉のファースト・フラッシュ。
ネパールの茶葉というのも非常に珍しい。
地理的に言うとインドのダージリンのすぐ隣になるのだそうだ。
そして標高2000mとあり、ダージリンも1200mぐらいのところなどあり、更に標高が高い。
ただ、100歳以上の樹も珍しくないダージリンに比べ、こちらはうろ覚えだが30~50歳と言っていただろうか、まだ若い茶葉である。
そして、集荷のシステムが違うらしく、ネパールの場合、色々な作り手が積んだ茶葉が回収され、一つの製茶工場に運ばれるといった仕組みなのだそうだ。
茶園や作り手単位でのビジネスがダージリンほどには発達していないということだろうか。
茶葉は中国種、味はダージリンで、マスカットの香りがある。
ただ、「若い樹は滋味が少ない」というような言い方をするらしいが、そのせいか、少しまろやかで、高地の割にツンとした神経質な香りが少ない。
価格は25gで1,050円。
100g4,200円出したら、いったいどんな高級な日本茶が買えるだろうかと思ってしまう。
リーフルは東京の紅茶好きには名の知られた名店だが、10年ぐらい前は吉祥寺の本店しかなかったと思うが、紅茶への入れ込みが世に認められたのか、サイトを見ると今や6店舗あるらしい。
そして新宿伊勢丹はこういうのをキャッチするアンテナの張り方がとても上手だ。
そのリーフル(NAVARASA)に足を運んでみると、店員さん(リーフルから来ている)が滅法茶に詳しく、そして扱っている茶葉も、「高価にして高品質」で、まさに日本のトップ・デパートだと思う。
一例を挙げるなら、マーガレットホープ茶園という、ダージリンでは名を知られた茶園があるが、なんとその茶園の一区画が現在、伊勢丹専用区画として契約になっているらしく、厳しく管理された茶葉を手もみした最高のものが伊勢丹限定として入荷していた。
茶葉を見ただけでも、高級の極みという姿をしていた。
購入したのは、ネパールの茶葉のファースト・フラッシュ。
ネパールの茶葉というのも非常に珍しい。
地理的に言うとインドのダージリンのすぐ隣になるのだそうだ。
そして標高2000mとあり、ダージリンも1200mぐらいのところなどあり、更に標高が高い。
ただ、100歳以上の樹も珍しくないダージリンに比べ、こちらはうろ覚えだが30~50歳と言っていただろうか、まだ若い茶葉である。
そして、集荷のシステムが違うらしく、ネパールの場合、色々な作り手が積んだ茶葉が回収され、一つの製茶工場に運ばれるといった仕組みなのだそうだ。
茶園や作り手単位でのビジネスがダージリンほどには発達していないということだろうか。
茶葉は中国種、味はダージリンで、マスカットの香りがある。
ただ、「若い樹は滋味が少ない」というような言い方をするらしいが、そのせいか、少しまろやかで、高地の割にツンとした神経質な香りが少ない。
価格は25gで1,050円。
100g4,200円出したら、いったいどんな高級な日本茶が買えるだろうかと思ってしまう。
京都府宇治市産 やぶきた普通蒸し
2011年7月 思月園にて購入 1,260円/100g
宇治はどこまでも宇治である。
煎茶最高のブランドなので、茶葉を見ると、同じ値段だと他の産地よりも質が低い。
なので、甘味や旨み成分が少ない。
そして、控えめな火香。
昔は宇治と名乗っていたが今はそれができなくなった滋賀県産のほうが遥かにお買い得である。
セシウムの問題で、店主が落ち込んでおられた。
静岡の入札が中止になったりしたあおりで、西で行われる入札で、適正価格で落札できるかを心配しておられた。
売れないとか、人間関係の愚痴ではない。
一線の人間の悩みは、どこまでもこんな悩みである。
悩みは、茶を適価で入手し提供することでができるかどうか。
仕事に対する矜持に、気が引き締まる思いだ。
宇治はどこまでも宇治である。
煎茶最高のブランドなので、茶葉を見ると、同じ値段だと他の産地よりも質が低い。
なので、甘味や旨み成分が少ない。
そして、控えめな火香。
昔は宇治と名乗っていたが今はそれができなくなった滋賀県産のほうが遥かにお買い得である。
セシウムの問題で、店主が落ち込んでおられた。
静岡の入札が中止になったりしたあおりで、西で行われる入札で、適正価格で落札できるかを心配しておられた。
売れないとか、人間関係の愚痴ではない。
一線の人間の悩みは、どこまでもこんな悩みである。
悩みは、茶を適価で入手し提供することでができるかどうか。
仕事に対する矜持に、気が引き締まる思いだ。
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